2017年11月23日(木)

スポーツメーカー、足元を彩れ 場外戦

2014/6/3 3:30
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 左右で色違い、あるいはくるぶしの上まで蛍光色で覆われたタイプも……。ワールドカップ(W杯)ブラジル大会では、これまで以上に色とりどりのスパイクがピッチの芝に映えそうだ。スポーツメーカーにとっても4年に1度の大勝負。ただ、単純に目立てばいいというものでもなさそうで……。

ピンク、青、蛍光色…

 プーマの今大会のスパイクは右がピンク、左が青色。スポーツのみならずファッションショーでも珍しいアバンギャルドな試みだ。「いつもは得点で目立とうとするが、この派手なスパイクを履いておくだけでも十分に目立つかな? と思う」。契約選手のアグエロ(アルゼンチン)は喜ぶ。

キプロス戦で本田が使用したスパイク(写真上)と岡崎のスパイク(5月27日)

キプロス戦で本田が使用したスパイク(写真上)と岡崎のスパイク(5月27日)

 蛍光塗料のバケツにバスケットボールシューズを浸したようなスパイクを用意したのがナイキだ。サッカーではまれな足首までのハイカットモデル。蛍光イエローの面積が大きくなり、遠くからでも目に付く。糸で靴下を編むように作ってあるので、柔軟性も高い。

 アディダスは初めて、スパイクのデザインのモチーフを統一した。一部の選手着用モデルを除く全4種類が、ブラジルの先住民の化粧からヒントを得たという白黒模様。「白黒を履いていたらアディダスの選手だと分かってもらえる」。アディダスジャパンの片岡正宏ブランドマーケティングマネジャーは説明する。

契約選手の活躍カギ

 もちろん外見が派手なだけではダメ。売り上げに結びつけるにはスパイクを履く選手の活躍が不可欠ということは、2010年南アフリカ大会の結果が証明している。

 目標の売り上げ7万足を半年で突破し、最終的に20万足に達する大ヒット商品になったのが、本田圭佑の履くミズノ製品だった。2試合で先制ゴールの活躍。特に、デンマーク戦での無回転のFKはインパクトが強烈だった。「俺もあの靴を履けば同じFKを蹴れるのでは」と考える子どもがたくさん生まれた。

 今回の本田モデルは鋭く落ちる「縦回転のFK」に向くといううたい文句。前大会から契約する岡崎慎司が現代表の最多得点選手に成長したため、岡崎独自のモデルも新たに発売、この「2トップ」の爆発力に期待する。

 もっとも、選手を使ったPRでさえ「効果が読みにくい」とあるメーカーの宣伝責任者。スポーツの市場調査会社レピュコムが国内の3千人を対象に「それぞれのメーカーのスパイクを履いている日本代表選手」を挙げてもらう調査をしたところ、各メーカーの1位が実際の契約選手と一致したのは、ミズノとアンブロ(遠藤保仁)だけ。香川真司のアディダスも長友佑都のナイキも長谷部誠のプーマも、1位は本田だった。

 結局、ゴールやアシストの数といった表面的な指標だけではないのだろう。特別な技術や思いが込められ、見る人の魂を揺さぶるようなプレー。事前の予想を裏切る雷光のような瞬間を生み出す選手が日本代表を勝利に導き、ひいてはスポーツメーカーの懐も潤すことになる。

(谷口誠)

おわり

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