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ザックジャパン、長友の突破力生かせ

暑熱対策を重ねつつ2つのテストマッチを行う米国での事前合宿は、ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に向けた戦術や人選の見極めの場にもなる。誰を、何を、どう機能させるべきか。日本代表の強みを再確認する時間と言ってもいい。

「すべてはメンタル次第、暑さ有利」

サッカー選手なら誰もが嫌がる高温多湿の気象条件を「大歓迎」と宣言する選手がいる。日本代表の左SB長友(インテル・ミラノ)だ。充実の境にある今はフロリダもブラジルの暑さも屁(へ)のカッパ。「(暑さを気にするもしないも)すべてはメンタル次第。暑さで最悪の環境になればなるほど相手はへばるわけだから、それは僕に有利に働く」。究極の積極思考の持ち主である。

5月27日のキプロスとの壮行試合(埼玉スタジアム)も左サイドを我が物顔に振る舞った。それでも本人に言わせると「今で80%。ここから100%にして、W杯初戦(6月14日コートジボワール戦)は120%に持っていく」。公約どおりになったら、いったいどんなことになるのか。

3バックの信奉者であるマッツァーリがインテルの監督に就任したことで、今季の長友はサイドバックより1列前のウイングバックで働くことになった。その結果、ドリブルの力が驚くほど上積みされたという。自らの成長は対戦相手の応対の変化にも感じた。

「以前は僕がボールを持つと2メートルの間合いを取っていたのに、今シーズン途中から3メートル、4メートルと広がった」。うかつに近づくと抜き去られるリスクを相手が認めたからで「2人がかりで来ることも今は当たり前」。この左の突破力を最大限に生かさない手はない。

香川(マンチェスター・ユナイテッド)ら左サイドの関係者との連係はいい。問題はクロスの質とそれに合わせる中の選手とのタイミング。キプロス戦の、特に前半はほとんど無駄打ちになっていた。

残るは外と中との擦り合わせ作業

自身の突破の仕事の速さに、立ち遅れた周りの動きの重さについて長友は「指宿合宿の疲れもあったし、これから(攻撃陣の調子は)上がってくる」と心配していない。残るは外と中との擦り合わせ作業。実は日本を出る前に選手間でこの件で話し合いが持たれた。

大久保(川崎)は「DFとDFの間に入るタイミングがFWは大事。そこに合わせるクロスは速いの低いの、状況に応じて混ぜてほしい」。

長友もそこは理解している。「1対1になれば絶対にクロスは上げられる。DFとの駆け引き、タイミングを見極めれば必ず点は取れる」。ゴール前に圧倒的な高さのFWはいない以上、量(飛び込む人数を増やす)と質(侵入経路に変化をつける)と精度の向上でチャンスを広げたい。

(クリアウオーター〈米フロリダ州〉=武智幸徳)

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