2017年11月22日(水)

株価でなく企業を買う 成長見抜くじっくり投資

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2014/5/25 7:00
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 株価に値ごろ感が出たから買う。こんな投資手法も悪くないが、時間を味方にできる個人なら、もっと違うやり方もあるはずだ。応援したい企業を見つけて長期で投資し、成長の果実を共有する。株価を買うのではなく企業を買う。そんな投資が個人には向いているのではないだろうか。

 目を付けていた企業の株価が下がってきたので買ってみたら、さらに下がってしまった。うまく安値で買えたものの売り時を逃してしまい、含み益が消えてしまった。こんな経験を持つ個人投資家は多いだろう。安値で買って高値で売る。言うのは簡単だが実行するのは難しい。

 一方で個人には短期投資家にはない強みもある。それは「期日までに収益をあげなければいけない」という制約がないことだ。2~3年や長いと10年程度かけて投資できる。

 「かつては個人の長期投資に堪える企業が少なかったが、だんだん増えてきた」。コモンズ投信の伊井哲朗社長は語る。コモンズは30年たっても成長しているであろう企業30社を選び、投資するファンドを運営している。

■訪問ツアーを企画

 先月、都内で個人投資家と企業がふれあうセミナーを開催した。参加した企業は日東電工堀場製作所楽天旭化成エーザイディスコ東京エレクトロンの7社。いずれもコモンズが長期投資を前提に組み入れている企業だ。参加した個人投資家からは「この技術は世界で通用しますか」「女性社員は活躍していますか」といった質問が出た。

 さわかみ投信は2カ月に1回程度のペースで、個人投資家の企業訪問ツアーを企画している。安川電機TOTOなど九州の企業の見学にも東京から自費で参加する人もいる。工場など現場の技術担当者に直接、質問できるのが魅力だ。

 さわかみ投信では約4万人が長期投資を前提とした毎月積み立てをしている。最高投資責任者の草刈貴弘氏は「最低でも7年程度は保有してほしい」と語る。同社は今後、時価総額が3000億~5000億円程度、長期の成長の見込める中小型株への投資を増やす方針で、発行済み株式の2~3%の保有を目指す。

 株式市場では、企業との対話に基づき中長期で企業価値の向上を目指す理念(スチュワードシップコード)が注目されている。こうした視点を個人投資家が取り入れてもいい。 個人が長期投資をするためには企業を知り、長く応援したいと思う必要がある。6月に集中開催される株主総会に足を運ぶのも、いいきっかけになる。

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