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株主の祭典、4万人のバフェット詣で

写真は語る

世界的な著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイの株主総会が5月3日、米国中西部のネブラスカ州オマハで開催された。4万人近くが世界中から押し寄せるさまは、「投資家のウッドストック」とも呼ばれる。「オマハの賢人」のもとで開かれた年に一度の株主の祭典を訪ねた。

会場にはバークシャー・ハザウェイが投資する各企業の商品がブースに並ぶ。バフェット氏は総会を前にアイスクリームをほお張った(3日)
株主総会の当日、夜明け前から開場を待つ株主ら(3日)

その日はまだ薄暗い時間から開場を待つ行列ができる。

午前7時。会場に入ると「コカ・コーラ」やケチャップで有名な「ハインツ」から靴下やアウトドアグッズメーカーまで、バフェット氏の投資先企業がずらりとブースを並べている。まるでショッピングセンターだ。

株主の中には総会開始までの間、買い物にいそしむ人も多い。バフェット氏の主力投資先の一つである保険会社のブースでは、その場で保険を契約することも可能だ。

総会開始は8時半から。バフェット氏ら幹部をモチーフにしたアニメが流れ、笑い声が会場を包む。アップテンポの音楽と同時にチアリーダーが飛び出し、まるでコンサート会場のような雰囲気。熱狂的なファンを集めた1960年代のロックコンサートになぞらえ「投資家のウッドストック」と呼ばれるゆえんだ。

集まった株主らの質問に対し、バフェット氏と相棒のチャーリー・マンガー氏(バークシャー・ハザウェイ副会長)が壇上からユーモアを交えながら答えていく。バフェット氏は時折、軽食に手を伸ばしながら質問をさばく。1時間の昼休憩を挟み6時間を超えるが、終始リラックスした雰囲気で時間が過ぎる。

「ハインツ」のブースに並ぶトマトケチャップ。ラベルにはバフェット氏のイラストが描かれている(3日)
バフェット氏とマンガー氏の名前入りの商品が並ぶ「コカ・コーラ」のブース(3日)
前夜祭に着飾って集まったお年寄り。ロックバンドの演奏で盛り上がった(2日)
株主総会の前夜祭でバフェット氏を模したボードにキスする女性(2日)
株主総会に臨む株主ら。バフェット氏の話を聞くため世界中から4万人近くが集まった(3日)
会場に入りきれず、別室で株主総会の映像を見る株主ら(3日)

総会会場があるオマハはバフェット氏の生まれ故郷。同氏は今も生活の拠点を置く。「昔は何もなかったんだけどね」。会場でカメラマンとして働くオマハ在住の男性は話す。「彼は普通の人さ。街では自分で車を運転してる。みんな彼のことは好きだよ」

オマハのホテル稼働率は通常59%。しかし総会の前後は「オマハの賢人」の集会への参加者が殺到するため、稼働率はほぼ100%にまで高まる。年々総会時期の宿泊費が高騰しており、バフェット氏がインターネットを使った住民の空き部屋仲介サービス「Airbnb」の利用を呼びかけたほどだ。

午後4時前に総会が終わると、株主らはバフェット氏の実家など様々なゆかりの場所に向かう。サウスダコタ州からきたリンダさん(68)はバフェット氏が投資する家具屋にリビング用品を探しに来た。「総会だけじゃなくて買い物も楽しいわ」。人口約43万人の都市に4万人近くが押し寄せ、思い思いに株主の祭典を楽しむ。そんな週末が10年以上続いている。

総会の翌日、イベント会場で卓球を楽しむバフェット氏。ビル・ゲイツ氏はバークシャーの取締役を務める(4日)
総会の前夜、プライベート機の駐機場には機体がずらりと並んでいた。後方はオマハ市街(2日)

米州総局 山下晃、写真部 柏原敬樹

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