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飛ぶボールの歴史が教えること

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2014/4/29 7:00
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80年4月8日のパ・リーグ、近鉄―ロッテ1回戦。近鉄の平野光泰が五回に三塁打を放つ。このボールをロッテの選手が調べると、コミッショナーが公式球として認めた証しの検印がなかった。来歴のはっきりしない謎のボールが呼んだ波紋は大きく、ロッテはルール違反ではないかと訴え出た。さらに調べていくなかで、一部メーカーのボールに飛びすぎるものがあり、セ・パ両連盟と下田武三コミッショナーがバラバラだったボールの規格統一に動く――。

古い出来事だが、主語を入れ替えればそのまま今の状況説明にもそっくり使えそうな話ではないか。

ゴム芯、コルク芯…巻き糸もばらばら

当時はなんと9つのメーカーが公式球を納入し、球団が選べる仕組みになっていた。製法もゴム芯あり、コルク芯あり、巻き糸もてんでばらばらということで、飛び方にもバラツキがあった。本塁打乱発の空中戦を「不確定要素が強まる」として好まない監督は飛びにくい方を選ぶということもあった。

現在のプロ野球はミズノが1社提供するいわゆる統一球を使っている。加藤良三前コミッショナーが主導してボールを統一した背景には、ふぞろいのボールが長年にわたりさまざまな疑義を生んできたという事情があった。

かつては反発力の計測自体、一定の高さから大理石の上にボールを落として、跳ね上がり具合を見るというごく大ざっぱな方法だった。近鉄―ロッテ戦で浮上した問題を機に、検査方法から見直して、ボールの反発力を科学的に管理しよう、という流れになった。

ホームラン性の飛球で10メートルの差

そこで登場してくるのが日本車両検査協会。コミッショナーの委託を受け、反発力を数値化するため、ピッチングマシンを使い、鉄板にボールをぶつける実験を採用した。跳ね返る前の球の速度と跳ね返ったあとの球の速度を比べる。これは現在も行われている検査法の原型となっている。

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