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飛ぶボールの歴史が教えること

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2014/4/29 7:00
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プロ野球のボールが飛びすぎの状態になっていた問題は原因究明も済み、検査をクリアしたボールも確保でき、29日の試合から"正常化"される。昨年来の低反発球を巡る混乱もあって大騒ぎになったが、歴史をたどるとこの程度の間違いはまだ罪がない方かもしれない。

乱打戦に「飛びすぎやな」と上田さん

「ちょっと飛びすぎやな」。かつて阪急(現オリックス)を率いて日本シリーズ3連覇を果たした名将、上田利治さんが神宮球場の解説者席でつぶやいたのは4月5日、阪神の攻撃でマット・マートンのふらふらと上がった打球が右翼スタンドに入ったときだった。この試合、2発を含む3安打7打点と暴れたマートンは、翌日も3ランホーマーを含む4安打で4打点と固め打ちした。

マートンほどの実力者ともあれば、打って不思議ではない。しかし「プロ」の目には、やはり球が飛びすぎだとみえた。日本野球機構がボールの検査結果を公表したのが10日。そのとっくに前からネット裏を含め"現場組"は肌感覚で異変をかぎとっていたのだ。

このヤクルト―阪神3連戦で阪神は28点、ヤクルトは25点を挙げた。シーズン当初多くみられた乱打戦に、ボールが一枚かんでいたらしい。

日本車両検査協会とプロ野球の関わり

ボールの反発係数が問題となるなかで、あまり耳慣れない「日本車両検査協会」という団体が出てきた。この団体は軟式野球のボールなどの安全性試験も行っているが、もともとは車やバイク、自転車の本体や部品について、安全性や環境性能をテストすることを本業としている。

そもそもこの団体がプロ野球のボールに関わるようになったのはなぜか。そこをたどっていくと、飛ぶボールの歴史がみえてきた。

同協会東京検査所の小野田元裕所長によると、プロ野球のボールに関わり始めたのは1975年ごろだったという。詳しい経緯は不明だが、この前年にボールの革が、供給不足となった馬革から牛革に切り替わっており、素材変更に伴いボールの検査を請け負った可能性がある。

この5年後、日本車両検査協会がより深く、プロ野球に関わるきっかけとなる"事件"が起きた。

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