さらば大量輸送時代 ジャンボ最終便、羽田に到着

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2014/3/31 18:13
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こうした航空需要の伸びに対し羽田や伊丹など主要空港の拡張が追いつかず、航空各社は発着枠の慢性的な不足に苦しんだ。そんな窮地を救ったのが747だった。

提供座席数の多い世界の航空路線
路線名提供
座席数
便数1便あたり
座席数
1東京-札幌39120151260
2リオデジャネイロ
-サンパウロ
36966244151
3シドニー-メルボルン32434167194
4ソウル-済州島28285170166
5東京-福岡28015105265
6東京-大阪27330112242
7北京-上海26616103259
8台北-香港2413282294
9東京-沖縄2087773283
10ニューヨーク-シカゴ19944164122

(注)OAG調べ。2012年9月中旬の実績。提供座席数と便数は1日あたりの片道平均

米ボーイングはJALやANAの求めに応じ、日本国内線向けに特化した747の派生機を開発。500人以上の乗客を乗せられ、機体に負荷の掛かる着陸を1日5~6回繰り返しても耐えられるよう主脚などを強化した。

これにより航空各社は、限られた発着枠をフル活用して輸送力の増強を実現。今では東京-札幌線を筆頭に、提供座席数ベースで世界の上位10路線のうち4路線を日本国内線が占める。747は日本の航空需要を大きく育て上げたといってよい。「初めて乗った飛行機が747」「初めての海外旅行で乗ったのが747」「飛行機と言えばジャンボ」など、多くの日本人にとって747は特別な思い入れのある存在だ。

人々のジャンボに対する思い出は、甘美なものだけではない。85年、JALの747が群馬県上野村の山中に墜落し520人が犠牲になった。単独の航空機事故として過去最大の惨劇は、航空関係者はもちろん一般の利用者も飛行機の安全性に関心を抱く契機となった。

■発着枠が増加、騒音や燃油高も直撃

活躍を見せてきた747にも転機が訪れる。成田空港は02年、羽田は10年にそれぞれ滑走路を1本増設したことで、両空港の発着枠が大幅に増加したのだ。誘導路の改良や管制方法の見直しなどもあり、成田の発着枠は増設前の年間13.5万回から現在では30万回に増加。羽田も増設前の年間30.3万回から段階的に増枠され、30日からは44.7万回に達している。

羽田空港に初飛来した米パンアメリカン航空のボーイング747型機に、多数の見物人が押し掛けた(1970年3月11日、東京・羽田空港)=共同

羽田空港に初飛来した米パンアメリカン航空のボーイング747型機に、多数の見物人が押し掛けた(1970年3月11日、東京・羽田空港)=共同

これを受けて航空各社は、主要空港間をジャンボで一気に乗客を運ぶのではなく、潤沢な発着枠を生かしさまざまな行き先に頻繁に航空機を飛ばして乗客の利便性を高める方針にシフトさせる。そのためにはもっと小回りの効くボーイング767や787といった中型機が最適だとして次々と購入。結果として747のような大型機の活用の場は徐々に狭まっていった。

追い打ちをかける逆風も襲った。大阪の伊丹空港では、周辺の住宅地の騒音問題を軽減するため、747のような3~4基のエンジンを積んだ大型機の乗り入れを2006年までに禁止した。2000年代に入るとジェット燃料が一気に高騰し、08年にはリーマン・ショックが発生。経営難に陥った航空各社にとり、747の採算性の悪さは頭の痛い問題となった。

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