2019年6月21日(金)

怖いのは10年後 マイホーム購入焦る頭金ゼロ派

(3/4ページ)
2014/3/23 7:00
保存
共有
印刷
その他

比較対照として注目してほしいのが、新築住宅の価格が購入後どんなペースで下落するか、東京カンテイ(東京・品川)の調査データを参考におおまかに再現したイメージ線だ。価格は通常、買った直後に大幅に目減りする。2~3年たてば新築時の8割ほど、10年もたてば6割くらいの価値しかなくなってしまう。

前述のローン残高と比べてみよう。まず頭金ゼロのケースだと、住宅の時価が20年以上にわたり、ローン残高を下回り続ける。この間に仮に家を売ったとしても、ローンを完済するだけの金額には達しないことを意味する。不足額をなんとかして用意して返さない限り、身動きが取れなくなり、最悪、自己破産などに追い込まれかねない。

これに対して、頭金2割のケースでは比較的余裕がある。大半の期間で、住宅の時価がローン残高を上回っているからだ。途中で自宅を手放さざるをえなくなったとき、ローンを完済できる可能性は高そうだ。

頭金の比率と返済の可能性との間に相関性があることは実績データからも明らかだ。三菱総合研究所によると、1割に満たない頭金で家を買った人のうち、後に返済が滞って保証会社の代位弁済に至った人の比率は0.7%強(図C)。破綻率は、頭金2~3割のケースに比べて倍近い。

ローン開始から10年ほどたった時期に破綻する例が多いという。「頭金なしでのローンが普及してからまだ10年ほど。破綻率はこれから高くなる可能性がある」(三菱総研)。ある銀行の担当者は「頭金が1割あるかないかで、破綻率には大差がつく」と証言する。

  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報