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DeNA・筒香、リラックス打法で大器の目覚め
編集委員 鉄村和之

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2014/3/20 7:00
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全国屈指の高校野球の強豪、横浜高の小倉清一郎部長(現コーチ)が、かつて「同校史上屈指の逸材」と評したのが筒香嘉智だった。同高を卒業してプロ野球DeNA入りして5年目、「未完の大器」といわれ続けた22歳のスラッガーが、開花の兆しを見せている。オープン戦の打率は4割5厘、規定打席に達した打者の中ではトップだ(18日現在)。筒香の何が変わったのか、その覚醒は本物なのか。

打球、右翼後方の高いネットを越え

2月上旬、DeNAの沖縄・宜野湾キャンプでのこと。室内練習場で投手陣の取材を終えてメーン球場に戻ろうとしたとき、右翼後方に張られた高さ20~30メートルはあろうかというネットを越え、外周道路にまで飛んできた打球が危うく体に直撃しそうになった。

「ブランコかな? よく飛ばすなあ」と思いながらメーン球場に戻ってみると、打っていたのは筒香だった。夕刻が近づき、残っている選手はあまりいなかったと思う。小雨の降る中、今年は3番を期待される梶谷隆幸と並んで居残り特打。1時間近く、ロングティーなどで黙々とバットを振り続ける姿はすごみを感じさせた。

「調子が良さそうだねえ。ボールが外周道路まで飛んできたよ」

「そうですか」

「今年は打撃フォームとか何か変えようとしているの?」

「大きくは変えていない。微調整です。強いていうならインパクトの瞬間とタイミングの取り方ですかね」

「打席の中でどれだけ力が抜けるか」

メーン球場隣接のホテルに引き揚げる道すがら問うと、素っ気ない表情でこう答えた。言葉少なに、淡々と話していたのは今考えてみると、今年に懸ける意気込みの表れだったのかもしれない。

それから1カ月余り。筒香のバットはオープン戦で快音を発し続けている。8日の西武戦で左腕の菊池雄星から左越えに運ぶなど計3本の二塁打で2打点。15、16日の阪神戦とオリックス戦でもともに2安打と、主砲ブランコの後を打つ5番打者としての役割をしっかり果たしている。

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