女子会で乾杯! スパークリング日本酒ベスト10

見た目におしゃれで、口当たりのよい日本酒として発泡(スパークリング)日本酒の人気が高まっている。食前酒に、また和洋中どんな料理にも合わせやすいのが特徴。そこで歓送会や歓迎会などが多いこの季節、女性同士が集まる女子会にぴったりな一品を酒に詳しい女性専門家らに選んでもらった。
自然な甘さ、のど越しもよく
「キリッとしてキレもよく、食中酒にお薦め」(渡辺ひと美さん)だ。にごり部分を酒の重量比で2~3割にとどめているため、のど越しもよい。
ボトルのラベルなど外観はワインを思わせる。「コストパフォーマンスも非常によく、日本酒好きにお薦め」(福島美名子さん)。2月中旬から5000本を限定生産しており、主に東北、関東の酒販店に出荷している。(1)16度(2)720ミリリットル(1350円)(3)017・788・0007

瓶内二次発酵、10カ月ねかせ出荷
日本酒はできたてを出荷するが、これは生きた酵母ごと瓶詰めして瓶内で発酵させ、さらに10カ月以上マイナス8度の氷温熟成庫でねかせてから出荷する。
「酸味と甘みのバランスが良く、女性が長話をしながら飲んでも飲み飽きない」(上田さん)、「酒の味もしっかり感じられ、チーズなどとも相性がよい」(長谷川愛さん)(1)16度(2)375ミリリットル(3675円)、750ミリリットル(7350円)(3)0778・51・1507

デザートとも相性抜群
計画出荷をしており、1カ月程度待つこともある。「日本酒初心者でも、食前、食中、食後を通じても楽しめ、フルーツやグラタンなどとも相性が良い」(友田さん)(1)15度(2)360ミリリットル(892円)720ミリリットル(1785円)(3)0827・86・0120

洋ナシのような風味

さしみやチーズと合わせて

キリッとした味わい

度数低め、初心者向け
比較的強い発泡性があり、もち米の系統をひく米「あきたこまち」を使っているため独特の甘みも感じられる。温度の調整をきめ細かくできる発酵タンクを開発した。コーラ飲料のようなすっきり感を目指し、炭酸ガスを充填。「さわやかな余韻が楽しめる。鳥をデザインしたボトルが女子に受けそう。お土産に」(星野さん)(1)8度(2)280ミリリットル(500円)(3)0187・56・2121
「甘めで乾杯にもお薦め」(伊藤さん)で飲みやすい。50%まで精米した食米の「めんこいな」に、さわやかな酸味を生む特徴のある酵母を使った。瓶内二次発酵の期間を調整し、酵母を活性化させ「しっかりとした泡」(上田さん)を出せるようにした。「米の味を感じられキレもよく、食中酒としてもすっきり飲める」(渡辺さん)(1)11度(2)290ミリリットル(588円)(3)0243・22・2153
純米吟醸生原酒を瓶内二次発酵させた。「米の味が強く、甘みと酸味バランスが良い。味噌ベースの鍋に合わせたい」(星野さん)。米は信州伊那谷で、使う農薬を抑えて栽培したもの。白く沈んだおりは多めでにごり酒の中では発泡性も強い。「凍る直前のマイナス10度ぐらいまで冷やしておくと噴きこぼれない」(宮島敏社長)(1)17.5度(2)300ミリリットル(662円)、720ミリリットル(1523円)(3)0265・78・3008
表の見方 数字は選者の評価を点数化。商品名と酒造会社名、本社所在地。(1)アルコール度数(2)内容量(6日現在のメーカーが示す消費税込み価格)(3)メーカー連絡先
■見た目オシャレ、女子会に最適
発泡日本酒は炭酸ガスを含んでおり、口にすると舌に刺激を感じる。白くにごったものやシャンパンを思わせる透明度と泡立ちのあるものまで、種類はさまざま。アルコール度数は通常の日本酒の約3分の1の5%程度のものもある。
冷やして飲むのが基本。その歴史は戦前に遡るといわれ、日本では20年ほど前に酒造各社が参入し始めた。今では100を超える銘柄が登場してきているという。
製法によって2種類ある。酒を生きた酵母ごと瓶詰めし、その中でさらに発酵させる「瓶内二次発酵」と、酵母の働きをとめて瓶詰めし炭酸ガスを充填したもの。前者は米の味わいが、後者はすっきりした飲み口が特徴だ。
開栓するときはよく冷やし、キャップの場合は緩めては締める動作を何度も繰り返し徐々に開ける。コルクの場合は布で開け口を包みつつ、そっと引き抜く。飲みきれなかった場合は「きちんと栓をしておけば数日なら発泡性も残る。泡が抜けても日本酒としてうまみは残る」(友田晶子さん)。出荷量が少ないものも多いのでご注意を。
◇ ◇ ◇
調査の方法 日本酒きき酒師やソムリエなどとして活躍する酒飲料に詳しい女性の専門家11人に女子会に向く発泡性日本酒を推薦してもらい、楽天市場の売れ筋も加味して31種を選んだ。専門家に試飲した上で、味わいや香り、ボトルなどのデザイン性、値ごろ感などからお薦めを順位を付けて10品ずつ選んでもらった。選者は以下の通り(敬称略、五十音順)
伊藤麻衣(真一門女将)▽入江亮子(温石会主宰)▽上田紀子(ANAビジネスソリューション研修業務チーム主席部員)▽高橋直美(パレスホテル東京バーテンダー)▽寺沢敦子(京王プラザホテルスーパーバイザー)▽友田晶子(トータル飲料コンサルタント)▽葉石かおり(酒ジャーナリスト)▽長谷川愛(そごう・西武商品部食品部バイヤー)▽福島美名子(新宿高島屋和洋酒売り場担当)▽星野恭子(日本航空客室乗務員)▽渡辺ひと美(酒料理研究家)
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