/

火災保険料は抑えられる 補償範囲や期間にコツ

ファイナンシャルプランナー 深田晶恵氏

 東京都内にマンションを購入し、まもなく入居します。火災保険の加入を考えていますが、補償内容や保険料などをどう判断したらいいでしょうか。地震保険にも加入する必要はありますか。(東京都、男性、32歳)

火災保険は火災のほか落雷、風水害による建物の被害を幅広く補償します。被害額は数千万円以上になることもありますから、一般的には加入すべき保険です。

損害保険各社はあらかじめ複数の補償をセットにした2~3種類の契約プランを用意していますが、保険料を抑えたいなら自分で必要な補償に絞り込むことを勧めます。例えばマンションの上層階は台風などで床上浸水する心配がありませんから「水災」の補償は要りません。

補償を絞り込むと保険料がどの程度安くなるのか知りたい場合はネットの無料見積もりサービスがあります。例えばセゾン自動車火災保険のサイトでは「基本補償」以外の補償項目の保険料の目安が分かります。どの補償が必要か自分でよく検討して契約すれば、災害に遭った時の請求漏れも起こりにくくなります。

保険期間は住宅ローンの返済期間と同じ30~35年を提案されることが多いのですが、これを5年または10年とし、契約の更新ごとに保険金額が適正かどうかチェックしておくと安心です。保険金額はマンションの専有部分を再度建築する場合の金額ですから、長期的には物価水準などによって変動します。

地震や津波、噴火などによる被害は火災保険ではカバーされないので、地震保険も付けておくべきでしょう。地震保険の補償は最大で火災保険の50%です。壁紙から内側の専有部分が80平方メートル弱の部屋なら火災保険金額は1千万円、地震保険の補償は500万円が一般的です。共用部分については火災保険も地震保険も住民で組織する管理組合で加入します。

専有部分の地震保険に入っていれば仮に専有部分に被害がなくても、建物1棟全体の被害判定に応じて保険金が出ます。地震保険の保険料を火災保険と単純比較すると割高に感じるかもしれませんが、未加入のまま地震に遭って多額の修繕費用を工面しなければならないリスクを考えれば、加入するのが無難ではないでしょうか。

深田晶恵(ふかた・あきえ)
 ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)。株式会社生活設計塾クルー取締役。外資系電機メーカー勤務を経て、1996年にFPに転身。現在は、特定の金融商品を販売しない独立系FP会社生活設計塾クルーのメンバーとしてコンサルティング業務を行うほか、雑誌等の原稿執筆、講演などを手がける。最新刊『「投資で失敗したくない」と思ったら、まず読む本』(ダイヤモンド社)。その他『30代で知っておきたい「お金」の習慣~99%が知らずにソンしている85のこと』(ダイヤモンド社)、『災害時 絶対に知っておくべき「お金」と「保険」の知識』(共著)、『住宅ローンはこうして借りなさい・改訂3版(ダイヤモンド社)』、『女子必読!幸せになるお金のバイブル』(日本経済新聞出版社)など著書多数。ブログ『お金のおけいこ』http://blog.akie-fukata.com/ ツイッターアカウント[akiefukata]

[日本経済新聞朝刊2014年3月5日付]

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン