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ウッズら欠場 世界マッチプレー改革の行方

米ゴルフウイーク誌記者 ジム・マッケイブ

米男子ツアーに組み込まれているゴルフの世界選手権シリーズ、アクセンチュア世界マッチプレー選手権(19日開幕)が、米アリゾナ州ツーソン郊外のマラナという小さな町で行われる。 賞金総額は900万ドル(約9億2000万円)。米PGAツアーのプレーオフに進出するための「フェデックスポイント」も、優勝すれば他の大会よりも多い550ポイントを得られる。

ちょっとしたリゾート気分も

通常、この2つの条件だけでも十分に選手にとって魅力的だ。加えて、選手らの宿泊はコース横の五つ星ホテルであり、家族を連れてくればちょっとしたリゾート気分も味わえるなかなかぜいたくな大会である。

しかしながら、少なくとも世界ランキング1、2、4位の選手には、そうは映らなかったようだ。1位のタイガー・ウッズ、2位のアダム・スコット、4位のフィル・ミケルソンはそろって大会出場を見送った。

実力のある彼らにしてみれば、狙って勝ちにいけるという意味でも、魅力的な大会だったはずである。

通常のストローク数を争う大会では、悪いスコアを出せば予選カット、もしくは大幅に順位を落とすが、マッチプレーではどんなに悪いスコアを出しても、相手よりもよければ、次のラウンドに進出できる。

また、そのホール、そのホールで決着がつくため、例えば、トリプルボギーをたたいても、そのホールを落とすだけで全体のラウンドへの影響は限られる。極端にいえば、パーでもダブルボギーでも価値は同じである。

賞金とポイント、一気に稼げる

ということは、ミスを取り返すことのできる余地は大いにあり、彼らにしてみれば、狙って賞金とポイントを一気に稼げる都合のいい大会のはずだった。

では、なぜウッズらが欠場を決めたのか。

即座に「他にも高額賞金大会はいくらでもある」「大会そのものに問題がある」という理由が取り沙汰されたが、その答えを求めるなら、それぞれが少しずつ正しいといえる。

ウッズ、スコット、ミケルソンの3人は、来週末に行われる賞金総額600万ドルのホンダ・クラシック(2月27日~3月2日)に出場予定。その翌週は、ストローク形式で行われる別の世界ゴルフ選手権シリーズの大会(3月6~9日)が控えている。こちらの賞金総額も900万ドルで、そう考えると、1試合ぐらい欠場しても、賞金もポイントもいくらでも取り返しがきく。

不安定な気候、トップ選手が敬遠か

大会に関しては、開催地が少々遠いという問題がある。加えて、不安定な気候が嫌われたか。

今年は最後まで気温25度前後の暖かい日が続くと予想されているが、昨年は初日のラウンドが雪でサスペンデッドになった。試合が再開されても、選手らは寒さに凍えながらのラウンドを迫られた。さすがに雪は例外だが、もともとこの時期のツーソンは肌寒い日が少なくないのである。

では、メジャー大会のように世界のトップが勢ぞろいするような大会にするには、どうしたらいいのか。

それは他の大会も少なからず頭を痛めている問題で、実はもうこのマッチプレー選手権に関しては様々な改革案が話し合われている。

会場をサンフランシスコ近郊に変え、時期も10月にしたらどうかという案があるのだ。大会形式についても最初の2日間はストローク数で争い、上位16人がマッチプレーを行う方向で見直しが検討されている。これならば、選手が1日で帰らなければならないリスクがなくなり、放映するテレビ局も視聴率のとれる選手が1日で消える恐れがなくなるからだ。

いずれにしてもこれならば、選手らが日程を調整してでも出場してくれるのではないかという配慮があり、実現すればそれなりに選手をひきつけるのではないか。

検討案、結論はスポンサー次第

ただ、最終的にはスポンサー次第。今年限りで16年にも及んだアクセンチュアとの契約が切れるため、新しくスポンサーとなる企業がどんな条件を出してくるのか。

トップ選手に出場してもらい、大会が注目されることが大前提となるはずだが、となると、場所や時期について選手らとどう折り合いを付けるのかがカギとなるだろう。

いずれにしても今の形でのマッチプレーは今年が最後となりそうだ。

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