2019年2月24日(日)

着るロボットが始動 工場・農作業で活躍

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2014/2/19 7:00
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体に装着して筋力を機械的にサポートする「ウエアラブルロボット」が実用間近に迫っている。パナソニックの子会社は工場や倉庫で重いモノを持ち運びしやすくするロボを開発、来年にも量産を始める。東京農工大大学院は農作業の負担軽減につながるロボを製品化し、今春にもレンタルを始める計画だ。筋力を機械的にサポートする装着ロボは医療・介護向けに開発が先行したが、モノづくりや農作業の現場でも活躍が期待され、市場の急拡大が予測されている。

■重さ30キロも持ち運びOK

工場や倉庫で重いモノを持ち運ぶ。アクティブリンクが開発中のウエアラブルロボ

工場や倉庫で重いモノを持ち運ぶ。アクティブリンクが開発中のウエアラブルロボ

パナソニックが約8割、三井物産が約2割を出資するアクティブリンク。奈良市の本社では、重量物を持ち上げたり運んだりするロボの開発が進んでいた。人の動きを電動の装着ロボがサポートし、腰やひざの負担を軽減する。重さ30キロ程度のモノでも、大きな負担なく持ち上げられるという。

「製造や物流の現場では人力で持ち運びできる重さを20キロまでと定めているところが多い」。同社市場開発グループの小西真チームリーダーはこうした現場の規制に着目。装着ロボが仕事のスタイルを変え、労働生産性を高めるとみる。

アクティブリンクの設立は2003年。「最初の5年で基礎技術を固め、その後実用化に向けて実験を繰り返した」(小西チームリーダー)。今後は細部を仕上げ、15年中の量産開始のスケジュールを描く。装着ロボの価格は1体50万円程度を見込み、年間1000体の販売を目指す。ほかにも100キロ程度のモノも持ち運べる大型ロボの開発も進めている。

空気圧で収縮する人工筋肉が腰の負荷を3分の1程度に軽減。東京理科大のウエアラブルロボ

空気圧で収縮する人工筋肉が腰の負荷を3分の1程度に軽減。東京理科大のウエアラブルロボ

東京理科大の小林宏教授らも、物流や介護の現場で使うウエアラブルロボを開発した。空気圧で収縮する人工筋肉の働きで、腰にかかる負担を3分の1程度に抑えたのが特徴だ。小林教授らは06年からロボの開発を本格化。「物流や介護の現場で、とにかく腰を痛める人が多い」(小林教授)との視点が開発の動機になった。

市場ニーズの手応えは感じている。昨年、大手の物流施設で試験運用を開始。ロボット展示会では「1台の価格はいくらかなど、今にも導入したいという声があった」(同)という。13年末には生産を請け負うメーカーなどと産学連携でベンチャー企業を立ち上げ、生産体制の構築やレンタルでの展開をにらむ。1台のレンタル料を1カ月2万円程度と想定。小林教授は「秋には本格的なレンタルを始め、年間1000台は売り込みたい」と意欲を見せる。

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