/

松山、川村ら若い力 日米ゴルフツアーで躍動期待

編集委員 吉良幸雄

2月7日、東京都内で男女ツアーの主催者団体である日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)が毎年選考する「ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)」の表彰式が行われた。2013年度の受賞者は、ルーキーとして史上初めて賞金王に輝いた松山英樹(21)と川村昌弘(20)、比嘉真美子(20)、堀奈津佳(21)の4人。いずれも10年アジア大会(中国・広州)の日本代表メンバーだ。彼らは今後のゴルフ界を担う「黄金世代」といえよう。

米ツアーで力強い戦いを続ける松山

米ツアー転戦中の松山は表彰式にビデオメッセージで登場。「まずはシードを決め、米ツアー優勝、メジャー優勝を狙いたい」と抱負を語った。

その言葉通り、力強い戦いを続けている。左手親指の付け根痛のため、昨年11~12月のカシオワールドオープン(高知)以来、1カ月半以上も実戦から離れていたのに復帰戦のファーマーズ・インシュアランス・オープン(1月、米カリフォルニア州)で16位に入り、今月初めにかけてのフェニックス・オープン(米アリゾナ州)では、優勝したケビン・スタドラー(米国、父は1982年マスターズ覇者のクレイグ)と2打差の4位と健闘した。

米11戦で全て25位以内、4回トップ10

フェニックスで松山は最終日を3打差の3位でスタート。13番のバーディーで首位に1打差と迫った。しかし14、15番で4~5メートルのバーディーチャンスを逃すと、ティーショットで風を読み誤りグリーンを外した16番(パー3)では、痛恨のこの日初ボギー。ドライバーで1オンに成功した17番(パー4)では惜しくも3パットのパーと優勝が遠のいた。

それでも故障を抱えていたとは思えないほどドライバーショットは飛び、アイアンも切れ味鋭い。4日連続60台(66、67、68、69=通算14アンダー)をマーク、最後まで優勝争いに加わった。

松山はプロ転向以来これまで米ツアーで11戦し、予選落ちはゼロ(棄権1回)。全て25位以内で、トップ10入りは4回と、優勝する力が十分に備わっていることを他の選手や米国のファンにも強く印象づけた。チップインも何度か決めるなど、手の故障でショット練習が十分できなかった分、アプローチなどショートゲームで進歩の跡がうかがえた。

GTPAの表彰式で、松山に代わって登壇した東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督によると、最終日の終盤こそパットは決まらなかったものの、復帰2戦目で優勝争いできたのは「パターの調子が良かったから」と本人が話していたという。心配材料の手も「状態は良く、全然痛くない」そうだ。

プロとしては初のマスターズに照準

松山は各大会の成績をポイント換算し来季のシード権を決めるフェデックスポイントを計354点まで積み上げ、シード獲得へぐっと前進した。フェニックスでは予選落ちしたものの、ファーマーズ・インシュアランスで2打差の7位に入り425点としている石川遼(22)とともに、日本の「ツートップ」は念願の初Vへ向け順調な足取りだ。

2人の次戦はノーザントラスト・オープン(13~16日、米カリフォルニア州)。松山はロサンゼルス在住の丸山茂樹と会場のリビエラCCで一緒に練習ラウンドを行うなど調整は順調らしい。2年ぶり3度目、プロとしては初出場となるマスターズ・トーナメント(4月)へしっかり照準を定めている。

同じ新人賞の川村は松山、石川の2学年下。昨年9月のパナソニック・オープン(大阪・茨木CC)で初優勝を飾り、賞金ランクを前年の32位から11位に上げた。ツアー3年目の今季は、一段の飛躍が期待されている。

川村、海外志向強い「ゴルフおたく」

同い年の比嘉から「ゴルフおたく」と呼ばれる20歳は、見知らぬ世界のゴルフコースを回るのに喜びを感じ、海外志向は強い。パナソニックの優勝でアジアツアーのシード権を得ており「日本で試合のない週は、アジアの試合に積極的に出たい」。全英オープンのアジア予選(3月6~7日、タイ)にも出場する。

ドライバーショットを巧みに操り、昨季はフェアウエーキープ率1位(63.75%)だった。技術的な課題について「アプローチ、パットは永遠に続く」と川村。オフの練習はラウンド中心。自宅のある三重・四日市を拠点に「ネットで安いコースを探して知人と回っている」と笑う。

先日は同じ93年生まれで、昨夏の関西オープン5位の時松隆光(ときまつ・りゅうこう)と福岡で吹雪の中ラウンドしたそうだ。9日には渡米し、フロリダ・オーランドで練習する。「今年も1勝。チャンスがあれば2勝」。まだ初々しさも残し控えめな口調で目標を掲げる。初戦はアジアツアーのセイル・オープン(27日~3月2日、インド)の予定だが、川村の話では日程が流動的らしい。

プロ転向の大堀のプレーにも注目

昨年の日本アマチャンピオンで松山、石川と同学年の大堀裕次郎(22)は昨年12月にプロ転向したばかり。昨年の関西オープンでは9位に食い込んでいる。平均300ヤードという豪快な飛距離が売り物だ。ニュージーランド・オープン(27日~3月2日)でプロとして、どんなプレーをするか注目だ。

松山、石川が米ツアーで暴れ、日本ツアーで川村や時松、大堀ら若い力が躍動すれば、国内で22まで試合数が減り袋小路に入った感もある男子ツアーの将来もちょっと明るくなるはずだが……。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン