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ブラジルW杯、FIFAが焦る開催準備の大幅遅れ
サッカージャーナリスト 沢田啓明

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2014/2/5 7:00
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今年6月に開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会で使用予定の12会場のうち、1月末までに完成したのは7会場だけ。ポルトアレグレ、クイアバ、マナウスの各会場は2月中に何とかできあがりそうだが、開幕戦を行うことになっているサンパウロ会場は完成予定が4月末から5月とギリギリの状況だ。極端に遅れているのがクリチバ会場で、2月18日には国際サッカー連盟(FIFA)がW杯会場から除外するかどうかを判断する。

ブラッター会長、開催国を怒らせてでも…

2002年の日韓大会のとき、日本側の10会場は01年10月までに、また韓国側の10会場も02年2月末までに完成していた。それと比べると、何とも遅い。

ここまで遅れている理由はプロジェクトのずさんさ、工事の非能率、資金不足による遅延などだろう。私自身、ブラジルのことだから02年大会や06年ドイツ大会のようにすんなりいくとは思っていなかったが、ここまでひどいとは予想していなかった。

FIFAのブラッター会長が「私が会長になってからこれほど準備が遅れているW杯はない」「10年南アフリカ大会のときよりも遅い」などと、わざとブラジルを怒らせる発言をして工事を急がせようと躍起となっている。だが、ブラジルのルセフ大統領は「14年大会はW杯の中のW杯になる」と言い返す。これは「史上最高のW杯になる」という意味だが、そのココロは「ブラジルをなめるなよ」。FIFAのいらだち、焦り、不安はほとんど伝わっていないようだ。

空港の改修など交通システム整備も

スタジアムだけではない。空港の改修など交通システムの整備も大幅に遅れている。

予定された工事の75%が大会に間に合わない見込みで、とりわけリオのアントニオ・カルロス・ジョビン(通称ガレオン)空港とフォルタレザ空港の改修工事が遅れている。大会期間中、利用者は相当な不便を強いられることになりそうだ。

ただ、FIFAとW杯組織委員会にとって最も深刻な問題はデモだろう。

昨年6月のコンフェデレーションズカップ期間中、教育、健康、治安、公共交通機関など公共サービスが劣悪であるにもかかわらず、W杯に莫大な費用をかけてスタジアムを建設していることへの批判が高まり、全土で延べ数十万人規模のデモが発生した。

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