2018年7月19日(木)

飛ばないクラブに? ドライバーイップスの荒療治
クラブデザイナー 喜多和生

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2014/2/6 7:00
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 ゴルファーなら「イップス(Yips)」という言葉をご存知だと思います。語源は「子犬がほえる」という意味の「yip」です。米プロゴルファーのトミー・アーマーが著書の中で、「パットが打てなくなる」という意味で初めて用いたといわれています。プレッシャーがかかる場面で体が震えたり硬直したりして、ショットミスを繰返してしまうことをいいます。

思い切ってシャフトを切って「飛ばないクラブ」にするのも一案

思い切ってシャフトを切って「飛ばないクラブ」にするのも一案

アマチュアに意外に多い症状

 イップスというと、一般的にはパターが打てなくなる症状を指しますが、ショットでもイップスにかかることがあります。例えば、アイアンで強烈なトップや引っ掛け、大ダフリを連発。ドライバーのスイングトップからの切り返しで固まってしまい、無理やりクラブを下ろしてくるため、とんでもないショット(時には空振り)を打ってしまう、というケースです。

 「イップスにかかるのは極度の緊張のもとでプレーしているプロだけだろう」と思うかもしれません。ところが、そうでもありません。アマチュアで意外に多いのがドライバーイップスです。「ひどいフックや引っ掛けばかり。クラブを替えても同じです。シャフトが合わないのでしょうか」という悩みをお持ちの方は、意識していなくてもドライバーイップスの初期症状である可能性があります。

「飛距離出る」という固定観念

 そうした悩みを抱えるゴルファーのスイングを拝見すると、ドライバーだけまったく違うスイングをしていることが多いのです。3番ウッドは問題なく打てる方に「3番と同じスイングでいいんです」と申し上げても、「いや、自分では同じスイングをしているつもり」といいます。最後には「なぜかわからないが、同じスイングができない」という答えが返ってくることも珍しくありません。

 なぜドライバーだけ打てないのか。それは「ドライバーは一番飛距離が出る」という固定観念があるからです。「飛距離が出る」ならいいのですが、知らず知らずのうちに「その飛距離を出そう」と目いっぱい振るようになります。やがて、ドライバーだけまったく異なるスイングでしか振れなくなり、そこで染み付いた症状がどうやっても治らなくなるというわけです。

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