2019年7月16日(火)

トロフィーも盾も全部手放して考えたこと

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2014/1/4 7:00
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日経運動面で1998年から続けてきた「チェンジアップ」の連載を昨年末で終えた。読者のみなさまから終了を惜しむ声をいただいたのは望外の喜びで、この場を借りて"カーテンコール"にこたえたい。

読者のみなさまから終了を惜しむ声をいただいたのは望外の喜び

読者のみなさまから終了を惜しむ声をいただいたのは望外の喜び

足かけ16年、コラムに書き連ねてきたことに球界からの反応はあまりなかったが、それは私にとってはどうでもよく、読者の方々に喜んでいただけたのが何よりだった。

「野球通して人間をみる」テーマに

「いいね」と言ってくれる人のいる一方で、同じくらいの人が「また、西鉄ライオンズの昔話か」とあきれていたかもしれない。

しかし"支持率"が半分もあれば、私としては上出来だ。球界から「毒舌」といわれて遠ざけられてきたことを思えばありがたいものだ。

読者の方々からいただいたお便りのなかで、会社の研修に使ってもいいでしょうか、というものがあった。思ったことを気ままに書いているコラムのどこが役に立つのかわからない。ただ、私はこのコラムを引き受けるにあたって、単に野球を語るのでなく、野球を通して人間をみる、社会をみるというテーマを自分に課したので、人によってはそこをくみ取ってくれたのかもしれない。

敵味方、選手のなれ合い見苦しく

私はプロ野球の苦情受付係ではないのだが、雑誌に書いているコラムの「うるさ型のおやじ」のイメージからか、どうしても球界に意見してやってくれ、という便りが多かった。なかでも「選手のなれ合いを注意してほしい」という要望が目立った。

試合前の練習の最中に敵味方が親しげに挨拶しているとか、一塁に出た走者が相手の一塁手と話している姿が見苦しいというのだ。

現役の選手はこの問題の重要性をどこまでわかっているだろうか。

プロ野球は娯楽であり、ゲームの世界には違いない。それなのに大の大人が血相を変えて戦っていることの面白さ、非日常性に引かれて、ファンは見にきているのだ。

世の中は政治の世界からテレビのバラエティーまで、どこまで本気だかわからないような「やらせ」的な演出がまん延している。そうした中でスポーツだけは真剣勝負をしているところにファンの期待がある。そこを現役の選手はわからないといけない。

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チェンジアップ(豊田泰光)

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