2018年12月19日(水)

パター、重量もストローク安定に欠かせない要素
クラブデザイナー 喜多和生

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2014/1/9 7:00
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いつも不思議に思うのですが、クラブにうるさいゴルファーでもパターを自分に合わせて、きちんと調整して使っている方は少数派のようです。最新シャフトや新しいヘッド構造などで「飛び」をアピールできるドライバーに比べて、ボールをころがすだけのパターはいまひとつ"華"がないからでしょうか。しかし、パッティングが決まらなければ、いつまでたってもスコアアップは望めません。1メートルのパットに直面しないラウンドはありえないからです。

PINGのANSER2(左)とODYSSEYの2Ballのパターヘッド

PINGのANSER2(左)とODYSSEYの2Ballのパターヘッド

相談者の7割、軽すぎるパター使用

パターの新製品紹介の際に構えやすいデザインやフェースの平滑度がよく話題になりますが、重量についてはほとんど取り上げられません。私は逆で、重量こそ最も見過ごされている重要な要素だと考えています。クラブの相談にいらっしゃる方の7割は「軽すぎるパター」を使っている、と断言できます。

表をご覧ください。上は30年ほど前に人気のあったPINGのANSER2のデータで、下は近年を代表するベストセラーでほとんどのゴルファーが一度は手にしたことがありそうなODYSSEYの2Ballのデータを比較したものです。ご覧の通り、シャフト重量はほとんど変わりませんが、2Ballはヘッド重量が40グラム以上重くなっていることがわかります。なぜ、ヘッド重量が重くなってきたのでしょうか。

グリーン速く、打ち方にも変化

パターの重量を比較
総重量ヘッドシャフトグリップ
PING ANSER 246830510657
ODYSSEY 2Ball51934910466

(注)いずれもグラム

最大の理由はグリーンが速くなって、パターの打ち方が変わってきたことが挙げられます。米ツアーはもちろん、日本ツアーも高速グリーンを整備して選手たちの技量を競わせています。選手にとっては大変ですが、試合を盛り上げる大切な要素です。

試合会場ほどではないにしても、一般コースでもグリーンが高麗芝からベント芝に変わり、メンテナンス技術も向上したため、短く刈り込むようになりました。パッティングのスタイルも以前のような手首のコックを使ってパチンと打つ打ち方から、手首の動きを抑えたストローク型に変わってきます。手首の動きを少なくした打ち方に合ったパターを突き詰めていった結果、「重量があったほうがよい」という結果に行き着いたのです。

「パターを重くする」というと、ヘッドに鉛をはる調整法がポピュラーです。しかし、重すぎるヘッドではクラブのバランスが極端に悪くなってしまいます。これではテークバックの始動時に余計な力が入り、距離感が出なくなる危険があります。

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