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ウエアラブル元年 ロボットを着こなす日
写真は語る

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2013/12/24 3:30
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人間の手や脚の力を増幅する「パワーローダー」。軽い操作感で約100キログラムの重量物を持ち上げることができる(奈良市のアクティブリンク)

人間の手や脚の力を増幅する「パワーローダー」。軽い操作感で約100キログラムの重量物を持ち上げることができる(奈良市のアクティブリンク)

パナソニックの社内ベンチャー、アクティブリンク(奈良市)が開発した「パワーローダー」。グリップを握り、手首をひねると、モーターがうなりを上げ、ロボットハンドが動きを追従する。最大で100キログラムの重りを持ち上げることが可能で、全身に22軸の可動部とモーターを持つ、まさに"着るフォークリフト"のようなロボットだ。同社では開発で培った技術を転用し、装着すると荷重40キロまで耐えられるように脚力が増幅する改良版を販売している。

単純作業を得意とし人間を労働負荷から解放してきたロボットが、時代の流れの中で人間と能力を補完し合う存在になり始めている。ロボットハンドを研究する千葉大学の並木明夫准教授は「自律型ロボットより、人間と力を補い合うハイブリッド型の方が社会生活に早く浸透していくのでは」と予測する。

人が入れない危険な現場での活躍が期待されるロボットの開発も進んでいる。

操縦者の動きに瞬時に同調する遠隔操作ロボットシステム「テレイグジスタンスFST」。通信に無線LANを使うため、インフラ環境さえ整えばどのような遠隔地でもロボットを操ることができる。「自動車の運転にも挑戦したい」と旭光電機の和田貴志取締役は語った

操縦者の動きに瞬時に同調する遠隔操作ロボットシステム「テレイグジスタンスFST」。通信に無線LANを使うため、インフラ環境さえ整えばどのような遠隔地でもロボットを操ることができる。「自動車の運転にも挑戦したい」と旭光電機の和田貴志取締役は語った

人の指をコンピューター制御する「Possessed Hand」。電気刺激を与えるプラスマイナスの電極の数は14組。電極の位置と刺激の大きさのパターンをパソコンソフトに学習させ、他人の指を制御できるようになる

人の指をコンピューター制御する「Possessed Hand」。電気刺激を与えるプラスマイナスの電極の数は14組。電極の位置と刺激の大きさのパターンをパソコンソフトに学習させ、他人の指を制御できるようになる

「右上げて、左を下げる」。旗揚げゲームに興じているかのように、ロボットが正確に手の動きに同調する。自動ドア用センサーなどを手がける旭光電機(神戸市)は、離れた場所から自分の体を実際に動かす感覚で操作できるロボットを開発した。手袋型のコントローラーとディスプレー内蔵のヘルメットを装着すれば、ロボットの"目"から送られてくる映像を見ながら、腕や指などを思いのまま遠隔操作できる。劇薬を扱う医薬品の製造現場などでの利用が期待され、5年後の市場投入を目指し改良が進む。

一方、逆転の発想でヒトの手や指をロボットのようにしてしまう研究に取り組むのはベンチャー企業のH2L(東京・千代田)だ。腕に巻いた2枚のベルトから前腕の筋肉に電気刺激を与えて収縮させ、指のけんの動きをコントロールする仕組み。電気刺激の強さなどをパソコンソフトに学習させ、人の意思とは関係なく手や指を操ることができる。医療機関や研究施設で活用されている。

開発と商品化が急速に進むウエアラブルロボットの進化が、そう遠くない将来の暮らしの風景を一変させそうだ。

家庭用の電気刺激装置の規格に沿って製作しているため、弦をはじくほどの出力は出せないが、どのタイミングでどの指を動かせばいいかという情報を送ることで、琴などの楽器演奏の支援が可能となる(東京都千代田区)

家庭用の電気刺激装置の規格に沿って製作しているため、弦をはじくほどの出力は出せないが、どのタイミングでどの指を動かせばいいかという情報を送ることで、琴などの楽器演奏の支援が可能となる(東京都千代田区)

(写真部 瀬口蔵弘、柏原敬樹)

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