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上原、14年後の歓喜 つながった2つの涙

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2013/11/6 7:00
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実際マウンドで涙を流しただけで「首脳陣批判に当たる」と上原を非難する声も評論家の中にはあった。上原という器に日本球界のフィールドは小さすぎることが、不幸にも1年目からはっきりしたのだった。一方の当事者である松井もいたたまれない思いだったはずだ。

真っすぐなプレー、真っすぐな発言

無駄球を投げず、驚異のストライク率で打者を追い込んでいく真っすぐなプレー同様、マウンドを降りても真っすぐな発言を繰り返してきた。

契約更改の席などで査定における投手の地位の向上や、使用球の統一を訴えていた。巨人ではON時代以来、野手がチーム内の年俸1位であったこともあり、投手陣には「投手の価値があまりに低すぎる」という不満がたまっていた。それをストレートにぶつけるのが上原だった。使用球の問題も同じで、学生時代以来の対外試合で得た「国際球と違うのはまずい」という意識を常に持ち続けていた。

2006年、上原は第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のメンバーに加わり、日本の優勝の立役者となる。大会前に話を聞いたときも「野球の衰退の原因の一つはボールが国によって違うこと。そんなおかしな話はない。バレーだってバスケだって統一されている。野球だけなんですよ、ボールが違うのは」と語っていた。

自分が自分のままでいられる場求め

上原はまた「巨人の色には染まりたくない」とも話した。誤解があるといけないが、1年目からひたすら巨人の勝利のために投げ続けてきた上原はもっとも「フォア・ザ・チーム」の人といっていい。

ワールドシリーズ第6戦、6-1で迎えた九回も「1、2点取られても、チームが勝てばいい」という気持ちでマウンドに上がったという。それが上原だ。

「巨人の色に染まりたくない」はむしろ「日本の野球に染まりたくない」という意味にとるべき言葉のようだった。勝負したい相手と勝負できるような、自分が自分のままでいられるようなフィールドを上原は求めていた。

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