2018年12月10日(月)

ゴルファーが惑う? 調整機能付きドライバー
クラブデザイナー 喜多和生

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2013/11/7 7:00
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弾道を調整できる機能(通称「カチャカチャ」)がついたドライバーが人気です。今ではついていないドライバーをラインアップしていないメーカーの方が珍しいくらいです。しかし「簡単に調整できる」という宣伝文句の陰で「ドローが出るように調整したのにスライスしか出ない」「どのポジションにセットしても弾道が変わらない」などの悩みが私の工房に持ち込まれます。調整機能付きドライバーで注意すべき点を今回と次回にわたって取り上げたいと思います。

最新の調整機能付きモデルは2つのリングを組み合わせて弾道を変えようとしている

最新の調整機能付きモデルは2つのリングを組み合わせて弾道を変えようとしている

カチャカチャで変わるのは?

「カチャカチャ」の基本構造は、シャフトに取り付けられているスリーブとヘッド側のホーゼル(挿入口)のかみ合わせが変わることでフェース角が変わるというものです。ここで注意していただきたいのは、変わるのはフェース角であってロフトではないという点です。これを誤解しているため、弾道調整の迷路に入り込んでしまっているゴルファーが多いようです。

ロフトを増やす方法を例に説明しましょう。マニュアルに従ってスリーブを回転させると、フェースは左に向きます。これではボールが左へ行きそうなので、ゴルファーはフェースがスクエアになるように時計回りにシャフトを回します。この状態でシャフトに対してのロフト角を計測すると、シャフトを回した分だけ増えます。

ロフトを減らす場合はその逆になります。スリーブを回転させると、フェースは右へ向きます。ボールが右へ行きそうに感じますから、ゴルファーは今度は反時計回りにシャフトを回してフェースをスクエアにしようとします。回した分だけロフトは減るわけです。

難しい「フェースをスクエアに」

ウッド設計ではロフトは「ソールとフェースの角度」です。これは変えようがありません。ですから「カチャカチャ」の原理は、フェース角を変える(フェースの向きが変わる)→ゴルファーがシャフトを回して(向きが変わった)フェースをスクエアにする→シャフトの垂線とフェースの角度(スクエアロフト)が変わる、という流れであることがお分かりいただけたでしょうか。

ここで重要なのは、シャフトを回してフェースをスクエアにすることが現実には難しいという点です。アベレージゴルファーで、フェースをスクエアに構えている人はごく少数です。シングルクラスでも2割くらいといったところです。

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