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高2プロ、14歳アマが奮戦 男子ツアーに新風

編集委員 吉良幸雄

米男子ゴルフツアーの2013~14年シーズン開幕戦、フライズコム・オープン(カリフォルニア州)で、松山英樹(21)が最終日に66をマーク、自己ベストの3位タイに入った。出場選手の中で、世界ランクは大会時点で30位だった松山が最上位で、1位のタイガー・ウッズ(米国)らトップ選手は軒並み休んでいたとはいえ、上々のスタートを切った。

ルーキー松山に対し、下部ツアーとの入れ替え戦で生き残った石川遼(22)も7位から21位に順位を落としたものの、まずは無難に滑り出した。

鍋谷、石川より早い16歳99日でプロに

両雄が不在の国内ツアー、トーシン・トーナメント(岐阜・TOSHIN GC Central)では、16歳でプロデビューした石川やロリー・マキロイ(英国)、リッキー・ファウラー(米国)らの活躍に刺激された17歳の高校生プロ、鍋谷太一が初日から注目を集めた。

日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングプロの父・忠治さん(48)の影響で、8歳からゴルフを始めた鍋谷は昨年7月の関西ジュニアで優勝、同8月のツアー、関西オープン(大阪・泉ケ丘CC)では31位に入った。

9月に下部のチャレンジツアーのマンデー予選を通過、大会スポンサーの社長に「プロになったほうがいいのでは?」と勧められ、父も賛成、プロ転向した。「モチベーションが上がるのではと思い、一晩で決意した」と鍋谷。石川より2週間余り早い「16歳99日」でプロ転向、10月の日本オープン(那覇GC)でデビューした。

プロ2戦目、初日7位に初々しい笑顔

マンデー予選を突破して出場した今回は、プロとしてツアー2戦目。初日は7アンダー、65をマークし7位につけた。終盤、カメラマンに囲まれるとびっくり。それでも「緊張するけどうれしいほうが勝つ」。最終9番(パー5)では6番アイアンでピン左1メートルにつけイーグル、ギャラリーのどよめきを誘い「会心のラウンド」と初々しい笑顔がはじけた。

プロといってもまだ高校2年生だ。毎日、自宅から大阪学芸高(大阪市)に自転車通学。午後4時に帰宅すると父がレッスンをしているインドア練習場に行って練習、週末は祖父母の住む津市のゴルフ場を回っているという。

目標は「来季のツアー出場権獲得」

「将来は米ツアーに行きたい」。175.5センチ、62キロの細身の体で「ドライバーは290ヤード。飛んだら300ヤード。3番アイアンが好き」とか。

4日間のスコアは65、68、76、69。3日目の1番でOBを連発しトリプルボギー、最終日も6番のティーショットでOB、ダブルボギーをたたいたのが響き通算10アンダーの37位に終わった。それでも「2日目に注目される中で68で回れたし、最終日も盛り返して69。3日目が悔しいけど、次につながる試合」とにこやかに話した。

「課題はアプローチ。ミスしても、ミスでなくなるようなプレーをしたい。プレッシャーの中でプレーする難しさ、メンタル面でも勉強になった。気持ちの切り替えもまだまだ」と4日間を振り返る。獲得賞金は43万2000円。釣りが趣味で「釣りざおでも買おうか、やっぱり貯金しようか」。11月に3次予選会(くまもと中央CC)を控える。「ファイナル(最終予選会)で来季のツアー出場権を獲得するのが目標」と目を輝かせた。

中3・岡崎、歴代3位の若さで予選突破

前週のコカ・コーラ東海クラシックで歴代3位の14歳10カ月で予選を突破した岡崎錬(岐阜・美濃加茂市立西中3年)は、トーシンTの初日を55位発進。70、71と2日間ともアンダーパーで回ったが2打及ばず決勝ラウンドへ進めなかった。風の計算に苦しみ、グリーンをとらえることができなかったという。

「スコアがスコアなんで、しかたがない」。地元の友人たちの前で4日間プレーできなかったのを残念がる。「グリーンが速くて、アマで戦っているようなプレーでは通じない」と"イケメン中学生"は悔しがった。

10代の奮戦の一方で、ノーシード選手の活躍も。トーシンTでは、長野県出身で米国留学経験のある塚田陽亮(28)が優勝した藤本佳則、小田孔明と最終日最終組で回り、3位と踏ん張った。

ノーシード、プロ6年目の塚田も活躍

「2人に少しでも追いついてやりたいと思って臨んだ」。18番で4メートルのバーディーパットを沈め、4位タイから3位タイへ順位を上げ「最後のパットはでかい」と喜んだ。522万円を獲得し、賞金ランクは前週までの71位から49位に浮上。初の賞金シード(70位以内)も見えてきた。

大会前の火曜日に、コースの玄関でアジアツアーで顔見知りのシンガポール人キャディーを発見した。ハウスキャディーを頼む予定だったが、パナソニックオープンでそれまで担いでいた選手からクビにされ、所持金7000円で帰国もできず途方に暮れていたハミッド・アリさんの苦境を見かねて急きょ雇った。「(中学3年で)僕が米国へ行ったとき、言葉をしゃべれなくても誰もバカにせず、いろいろ教えてもらった。外国人が日本に来たら、今度は僕がやる番」

最終日のラウンドでは、アリさんに「シードのことを考えてもいいことはない。目の前の一打に集中してやれよ」と励まされたらしい。善行は重ねるべし、か。「プロになった時から階段を一段一段、カメのように」。プロ6年生は、賞金シード選手を目指し、終盤戦もこつこつはい上がる。

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