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終盤苦しんだ黒田 チーム背負い活躍、疲労が心身に
スポーツライター 杉浦大介

(2/4ページ)
2013/9/30 7:00
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本来なら下り坂にさしかかっているはずの年齢にして、渡米以来最高のピッチングを継続。立派なサイ・ヤング賞候補の一人であり、防御率のタイトル獲得も十分に可能に思えたものだった。

最後8試合は0勝6敗、制球が乱れる

しかしそれ以降、投球内容は下降線をたどっていく。8月17日のレッドソックス戦で5回2/3を5失点(自責点3)で敗戦投手になると、23日のレイズ戦、28日のブルージェイズ戦と2試合続けて7失点(28日は自責点5)。9月も5先発中3戦は4失点以上と、苦しいマウンドが続いた。

特に制球の乱れが顕著だった。7、8月には複数の四球を出した試合は8試合中1戦のみだったが、9月は全試合で2四球以上を献上した。

結局、8月17日以降の8試合は0勝6敗で、チームもこの8試合を2勝6敗と苦戦。今季キャリア最悪の防御率4.78と苦しんだCC・サバシアの不調とともに、黒田の失速もチームの追い込みがかなわなかった要因の一つとなってしまった感がある。

「ガス欠だよ」

黒田の低迷の理由をア・リーグの某チームのスカウトに尋ねると、シンプルにそんな答えが返ってきた。また、9月12日のニューヨーク・デイリーニューズ電子版にも、あるスカウトの言葉として同様の意見が出ていた。

「スタミナ切れを起こしているように見える。球速は保っているが、制球はいまひとつ。ボールが真ん中に集まり、おかげで捉えられてしまっている」

「メンタル的に自分で守りに入った」

日程が厳しいメジャーにおいて、シーズン終盤に疲れが出るのは理解できるところではある。ただ、黒田は米国に来て6年目のベテランだ。今季も含めて投球回数で3シーズン続けて200イニング超えを果たすなど、フルに働いた実績も十分にある。いかに体力的に下り坂とはいっても、様々な意味で経験豊富な投手がそれほど急激に消耗するとは不可解な気もするが……。

「投げているときのバッターの反応を見れば、ボールの切れは自分の中でもちょっと違うなと思う。空振りを取れていたのが取れていないとか、そういう細かい部分もあります。(それよりも)一番はメンタル的に自分で後手に回っているというか、守りに入っているというところがある」

黒田本人に不振の原因を聞くとそんな言葉が返ってきた。体力面の疲れだけでなく、おそらくはこのメンタルという部分にも答えの多くがあるのだろう。

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