ナビ・家計簿…スマホで使ってみたい用途トップ15
スマートフォン(スマホ)のシェアは急激に高まり、今や携帯電話を持つ人の2人に1人となった。だが使いこなせているかと問われると、自信のない人も多いのではないか。そこで利用者に、「スマホで使ってみたい用途」を尋ねた。また「実際に使っていて便利な点」「困ったところ」についても聞いた。

最新の地図情報で道案内
車では、道路交通法で停止しているとき以外に携帯電話を使用したり、表示された画像を注視したりしてはならないとされており、操作するときにはくれぐれも注意が必要だ。

すき間時間にさっと記録
アプリの中には、「ReceReco」のようにレシートをカメラで撮影するだけで、店名や品目名、値段などを記入してくれるものもある。「外出先のすき間時間に利用できそう」(女性、23)と期待する人や、「1カ月分をまとめていたが、スマホならレシートを取りだす時につけられそう」(女性、35)とこまめに記録できそうな点を評価する声が多かった。

「定額で聴き放題」広がる
毎月一定の金額を支払うと好きなだけ音楽が聴ける「定額音楽配信」型のサービスも増えてきている。「いろいろなジャンルの曲を聴いてみたい」(女性、43)という声や、「CDデッキもiPodもなく、音楽やラジオから遠ざかっている。スマホでぜひやってみたい」(女性、40)と一度は音楽から離れた人を呼び戻すきっかけとなりそうだ。

見逃した番組、通勤電車で

ネット回線、時間気にせず

タブレットと組み合わせ
電子書籍のアプリを使えば、アマゾンの「キンドル」といった電子書籍端末がなくてもスマホで読める。「複数の本を持ち歩ける」(男性、29)、「場所をとらない」(女性、21)とかさばらずいつでも読める。
英会話のアプリは多種多様。また、無料通話やSNSを使い、外国人とタダで会話して上達させる方法も。「苦手意識があるけど、スマホアプリなら空き時間にゲーム感覚でマスターできるかも」(女性、29)
メーカーからスマホをリモコンにするアプリが出ているほか、「最新規格に対応した機器を使えば、録画した番組を家の中でスマホやタブレットでも再生できる」(ITジャーナリストの安蔵靖志さん)。
手元で残高照会や振込ができるので、「平日の勤務中に銀行へ抜け出さなくてもすむ」(男性、33)。スマホでお金を扱うことに抵抗がある人がいるかもしれないが、「残高照会だけでも便利そう」(男性、63)。
11位 買い物、場所、体重、運動など、生活を記録する 250ポイント
13位 地図ソフトとGPS機能を組み合わせて山歩き 240ポイント
13位 自分の洋服を登録し、コーディネートに役立てる 240ポイント
15位 全国のラジオを聴く 210ポイント
<スマホはこんなところが便利>
2位 メッセンジャーソフト(LINEなど)で家族や友人などと密に連絡をとる 880ポイント
3位 デジカメやビデオカメラ代わりに撮影する 870ポイント
4位 無料通話アプリ(スカイプやLINEなど)で通話する 770ポイント
4位 天気予報をチェックする 770ポイント
6位 カレンダーや手帳のアプリでスケジュールを管理する 600ポイント
7位 電卓として使う 540ポイント
8位 ナビとして使う 500ポイント
9位 無料ゲームで遊ぶ 480ポイント
10位 アプリで料理のレシピなどを調べる 390ポイント
10位 音楽を楽しむ 390ポイント
<こんなところが困る>
2位 料金が高くなった 1100ポイント
3位 日当たりのいい場所だと画面が見づらい 670ポイント
3位 フリーズ、リセット、データが消えるなどガラケーではなかったトラブルが起きる 670ポイント
5位 気づかないうちに画面に触れて電話をかけてしまった 570ポイント
6位 片手で操作しづらい 400ポイント
7位 文字入力がうまくできない 370ポイント
7位 電波がつながらないところが出てきた 370ポイント
9位 字が小さくて読みづらい 330ポイント
10位 タッチパネルがうまく操作できない 310ポイント
10位 目の疲れ、首や肩こりがひどくなった 310ポイント
表の見方 順位の横の数字は回答者数などをポイント化した。
■意外と多い「持ち腐れ」
1位の「ナビゲーション(ナビ)」や2位の「家計簿」など、上位には「従来はパソコンでしていたことが多く並んだ」と分析するのは、スマホ関連の書籍を数多く出版しているオフィスマイカ(東京都千代田区)の井上真花さん。そのほか外出先などでの隙間時間を活用するツールとして期待する人も多い。
一方、実際に便利に使っている機能は、目覚まし時計やカメラ代わりで、従来型携帯電話「ガラケー」にもある機能が多かった。端末は新しくなっても使い方はまだ変わっていないという人は多い。
便利な半面、残念に感じられる部分もある。合わせて調査したところ、「電池が持たない」「料金が高くなった」点に不満が集中した。
スマホを使っているとつい、画面に夢中になりがち。地図で場所を探すうちに周囲への注意を怠ってしまうこともある。東京メトロはスマホを見ながら歩く危険を訴えるポスターを主要な駅に張り出している。安全には十分配慮した上で、便利な機能を使いこなせるようにしたい。
◇ ◇ ◇
調査の方法 スマホに詳しい専門家の意見を基に「スマホの便利な使い方」と「スマホを使っているときに困ること」に関する選択肢を作成。8月中旬にインターネット調査会社マクロミルを通じて「現在使っていないが、最もやってみたいと思う行為」「普段から使っていて最も便利だと思う行為」「最も困ったこと」という3項目について選んでもらった。回答者はスマホを利用している全国の20~60代の男女、有効回答数は1030。
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