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圧巻、大迫力 滝の名所ランキング

流れ落ちる水量の迫力に、清涼感あふれる空気。日本各地には名瀑(ばく)と呼ばれる滝がたくさんある。それらを「比較的気軽に家族で訪れられるところ」「山歩きも満喫できるところ」の2つに分けて、実際によく訪れている専門家にお薦めを選んでもらった。

<家族で楽しく>

1位 称名滝とハンノキ滝(富山県立山町) 750ポイント

日本一の落差

 立山連峰を源流に弥陀ケ原から一気に流れ落ちる。左側の崖から流れる称名滝の落差は350メートルと日本一。だが、水量が増す雪解け時期などに右側の崖に現れるハンノキ滝の落差が約500メートルあり、一時的にこちらが日本一となる。この時期には日本で1、2位の滝がV字をつくる絶景を目にでき、直径60メートルの巨大な滝つぼから舞い上がる水しぶきが谷底を覆う。
 「雪解けの増水時は圧倒的な水量で豪快な大瀑布となる。右側のハンノキ滝も息をのむ光景」(近藤龍平さん)(1)称名滝350メートル、ハンノキ滝約500メートル(2)段瀑/4段(称名滝)(3)富山地方鉄道の立山駅からバスで約20分の終点から称名滝まで徒歩で約30分。道は舗装道路で歩きやすい(4)立山町観光協会076・462・1001
2位 那智の滝(和歌山県那智勝浦町) 620ポイント

辺りを圧する風格と威厳

 那智の大雲取山から流れ出る水が原始林を通り、幅13メートルの滝口から3筋に分かれて落ちる。直瀑では落差日本一で、滝自体が熊野那智大社の別宮、飛瀧(ひろう)神社のご神体だ。
 「辺りは杉の大木のもとに昼なお薄暗く、荘厳さが漂う」(中西栄一さん)(1)133メートル(2)直瀑(3)JR紀勢本線の紀伊勝浦駅からバス、滝前で下車し徒歩5分(4)那智勝浦町観光協会0735・52・5311
3位 不動七重の滝(奈良県下北山村) 585ポイント

深緑の滝つぼ

 大峰山系の釈迦ケ岳の東にあり、7段の滝が谷を縫う。水量が豊富で、深い緑色にみえる滝つぼが美しい。「林道沿いに歩ける」(鉄さん)(1)100メートル(2)段瀑/7段(3)近鉄吉野線の大和上市駅から車で1時間40分で展望所(4)下北山村産業建設課07468・6・0016
4位 法体の滝(秋田県由利本荘市) 525ポイント

下流で水遊び

 鳥海山の麓、玉田渓谷。法体は僧の姿の意で滝の名は高僧の法衣の形にちなんだという。「夏は水遊びの子どもたちでにぎわう」(近藤さん)(1)57メートル(2)段瀑/3段(3)由利高原鉄道の矢島駅から車で40分、その後徒歩10分(4)由利本荘市鳥海総合支所産業課0184・57・2205
5位 華厳の滝(栃木県日光市) 480ポイント

日本代表する名瀑

 中禅寺湖から流れ出る大谷川の水がしぶきを上げる。四季それぞれに美しい表情を見せる。「日本を代表する名瀑。一気に落ちる姿は雄大かつ豪快」(近藤さん)(1)97メートル(2)直瀑(3)JR日光駅からバスで約50分。中禅寺温泉バス停から徒歩5分(4)日光観光協会0288・54・2496
6位 大川の滝(鹿児島県屋久島町)
 (1)88メートル(2)分岐瀑(3)バス停大川の滝下車、徒歩10分(4)屋久島町商工観光課0997・43・5900
7位 龍門の滝(大分県九重町)
 (1)26メートル(2)段瀑/2段(3)JR恵良駅から車で10分の駐車場から徒歩5分(4)九重町商工観光・自然環境課0973・76・3150
8位 雪輪の滝(愛媛県宇和島市)
 (1)全長300メートル(2)渓流瀑(3)滑床渓谷の駐車場から徒歩で約30分(4)松野町産業振興課0895・42・1116
9位 神庭の滝(岡山県真庭市)
 (1)110メートル(2)分岐瀑(3)神庭の滝自然公園駐車場から徒歩15分。入園料大人300円必要(4)神庭の滝自然公園0867・44・2701
10位 姥ケ滝(石川県白山市)
 (1)86メートル(2)分岐瀑(3)JR金沢駅から車で約1時間半、蛇谷園地駐車場から徒歩約15分(4)白山市観光情報センター076・273・4851

<山歩きも満喫>

1位 安の滝(秋田県北秋田市) 740ポイント

美しいすだれ状の流れ

 クマなどの狩猟集団マタギの里、阿仁を流れる打当(うっとう)川の支流、中ノ又沢上流にある。上段、下段の2段に分かれ、その間に上段の滝つぼがあり、展望所から15分ほどで登れる。現在は崩落のため滝への道が通行止めだが、9月9日から一般車両(大型を除く)は通れるようになる。ただし、冬季は通行止めになる。
 白いすだれ状の流れが美しい。滝の名は悲恋伝説にある娘の名にちなんだという。「規模の大きさと美しさで群を抜く。岩肌を流れる水模様も美しい」(鉄弘一さん)(1)90メートル(2)分岐瀑(3)秋田内陸縦貫鉄道の阿仁マタギ駅から春~秋に周遊タクシーがある。展望所へは、タクシー、自家用車ともに最寄り駐車場から徒歩約50分(4)北秋田市産業部商工観光課0186・72・5243
2位 羽衣の滝(北海道東川町) 655ポイント

白いベール幾重にも

 大雪山系の忠別川にある天人峡に位置し、滝の途中で2本の沢が合流する。落差は北海道一で、絶壁を7段で流れ落ちるさまは壮大だ。「白いベールを幾重にも垂らしたような優雅さと壮大さ」(北中康文さん)
 (1)270メートル(2)段瀑/7段(3)天人峡温泉から登山道を約1.5キロメートルほど、1時間以上歩いた滝見台から水量の豊かさで知られる敷島の滝と合わせて望める(4)ひがしかわ観光協会0166・82・3761
3位 三条の滝(福島県檜枝岐村) 585ポイント

尾瀬が源流

 尾瀬を源流とし、水量は日本一という滝。「水量やばく音は豪快無比。自然のすごさに圧倒される」(近藤さん)(1)100メートル(2)直瀑(3)会津鉄道・野岩鉄道の会津高原尾瀬口駅よりバスで約2時間。御池バス停から約3時間歩く(4)檜枝岐村企画観光課0241・75・2503
4位 天滝(兵庫県養父市) 520ポイント

天から水が降り注ぐ

 氷ノ山(ひょうのせん)の東、天滝渓谷の最奥部。真下から見上げると天から水が降り注ぐかのよう。「夏は爽快な大迫力」(北中さん)(1)98メートル(2)分岐瀑(3)JR山陰本線の八鹿(ようか)駅から車で50分。駐車場から徒歩40分(4)養父市交流・観光課079・664・0285
5位 松見の滝(青森県十和田市) 425ポイント

紅葉が美しい

 十和田八幡平国立公園を流れる奥入瀬川支流の黄瀬(おうせ)川上流にある。「紅葉の頃が一番美しい」(佐々木信一郎さん)(1)90メートル(2)段瀑/2段(3)JR八戸駅から車で約1時間半のところから約3時間歩く。事前に入林届が必要(4)三八上北森林管理署050・3160・5890
6位 赤岩滝(栃木県日光市)
 (1)100メートル(2)段瀑/4段(3)バス停西ノ湖入り口から徒歩約2時間(4)日光観光協会0288・54・2496
7位 北精進ケ滝(山梨県北杜市)
 (1)121メートル(2)直瀑(3)精進ケ滝駐車場から徒歩40分で滝見台(4)北杜市観光協会0551・47・4747
8位 滑川大滝(山形県米沢市)
 (1)80メートル(2)分岐瀑(3)滑川温泉から徒歩1時間で滝下(4)米沢市商工観光課0238・22・5111
9位 矢研の滝(宮崎県都農町)
 (1)73メートル(2)分岐瀑(3)尾鈴山第一駐車場から徒歩約40分(4)都農町観光協会0983・25・5712
10位 ピナイサーラの滝(沖縄県竹富町)
 (1)55メートル(2)直瀑(3)西表島の船浦橋からカヌーで川を約1時間上り、徒歩で約1時間(4)竹富町商工観光課0980・82・6191

 表の見方 数字は選者の評価を点数に換算して集計した。カッコ内は所在地。(1)落差(2)滝の形状(3)主なアクセス(4)問い合わせ先と電話番号を記載。写真は滝のある自治体や観光協会の提供。

水遊びに紅葉、表情豊か

前者は最寄りの駐車場などから遊歩道が整備されているところが多く、子連れでも楽しめる。4位の法体の滝や7位の龍門の滝のように、水遊びや滝滑りができるところもある。

一方、後者は上り下りのある山道を少なくとも30分以上歩いたり、ガイドや経験者の先導がないといけなかったりする場所にある。簡単には訪れられないが、その先で目にする滝は迫力満点のものが多い。

それぞれに魅力的だが、大雨のほか、台風や自然崩落などの影響で通行止めになることがある。実際、山歩きの1位「安の滝」は通行止め中。訪れる際は自治体や観光協会に通路の状況などを確認するほか、現地ではクマやハチなどにもよく注意しよう。紅葉の滝を逃したとしても、雪解け時や新緑のころもまた美しく、十分楽しめる。

  ◇  ◇  ◇  

 調査の方法 駐車場などから子連れでも徒歩約30分以内で滝を眺める場所に行ける「家族で楽しむ滝」と、徒歩で30分以上かかり多少の上り下りのある「山歩きを楽しむ滝」の2つに分け、迫力や美しさ、水遊びの可否、周辺の観光などでそれぞれ10カ所程度推薦してもらい、順位付けした。選者は次の通り(敬称略、五十音順)

 ▽加藤庸二(写真家)▽北中康文(写真家)▽近藤龍平(名瀑とかくれ瀧を旅する会代表)▽佐々木信一郎(滝のギャラリー主宰)▽鉄弘一(写真家)▽永瀬嘉平(ナチュラリスト)▽中西栄一(写真紀行作家)▽西脇輝俊(滝愛好家)▽前畑成樹(滝の旅人)▽村松孝太郎(日本の滝資料館館長)

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