/

本庶氏「脅威は続く、科学は途上」 識者が語るコロナ

(更新)

新型コロナウイルスの感染拡大は人類にとって歴史的な危機になりつつあります。世界は今後どう変わっていくのか。人類はコロナとどう闘っていけばよいのか。各界著名人のインタビューや寄稿をまとめました。

人類はいま、世界的な危機に直面している。おそらく私たちの世代で最大の危機だ。私たちや各国政府が今後数週間でどんな判断を下すかが、今後数年間の世界を形作ることになる。その判断が、医療体制だけでなく、政治や経済、文化をも変えていくことになるということだ……

yuval noah harari 1976年、イスラエル生まれ。歴史学者。哲学者。著書に世界で1200万部を超えるベストセラーとなった「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」などがある。

危機が示したのは、命を守る分野の経済価値の高さだ。健康、食品、衛生、デジタル、物流、クリーンエネルギー、教育、文化、研究などが該当する。これらを合計すると、各国の国内総生産(GDP)の5~6割を占めるが、危機を機に割合を高めるべきだ……

Jacques Attali 1943年生まれ。仏国立行政学院卒。81~91年、ミッテラン大統領の特別顧問を務めた。91~93年、欧州復興開発銀行の初代総裁。著書に「21世紀の歴史」など。

争いの時代 協調こそ解 生物地理学者ジャレド・ダイアモンド氏

14世紀の黒死病(ペスト)では欧州の人口の約3分の1が死亡し、経済が回復するまでに1世紀の期間を要した。世界恐慌は回復までには10~12年かかったが、今回はより短いだろう。それでも誰もが認める危機であり、若い人はもっとも深刻と感じるはずだ……

Jared Diamond 1937年生まれ。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授。1万3000年に及ぶ人類史を描いた「銃・病原菌・鉄」でピューリツァー賞を受賞。近著に「危機と人類」。

京大・山中氏「新型コロナ治療薬、競争より結束を」

油断していた。重症急性呼吸器症候群(SARS)にせよ、中東呼吸器症候群(MERS)にせよ、流行範囲は限られていた。新型コロナウイルス感染症に関しては私自身、2月中旬の段階では大丈夫だろうと思い、いつも通り京都マラソンにも出場していた……

やまなか・しんや 1962年大阪府生まれ。大阪市立大で医学博士取得。2012年iPS細胞の作製でノーベル生理学・医学賞受賞。新型コロナの情報を「個人として」ネットで発信中。

今は緊急事態、非常事態で最大の国難だ。多くの人命が失われ、世界中の経済が大打撃を受けている。重大なのはどれだけ傷を浅くするか。ぬかるみにはまったようなものだから、いかにして脱出するか。そのために何ができるか知恵を絞る。どの国がいち早く抜け出せられるかの競争になる……

ほんじょ・たすく 分子生物学者で2018年、「免疫抑制の阻害によるがん療法の発見」でノーベル賞を受賞した。新型コロナ対策で検査の大幅な拡充などを提言している。

人によっては生死にかかわるのに軽症や無症状の人もたくさんいる。宿主となった感染者がすぐに死んでしまうとウイルスは広がれないが、歩き回れる宿主も多い新型コロナは拡散しやすい。その点では『賢いウイルス』といえる。治療法やワクチンがない現状では、他人との接触を断つしかない……

むらかみ・よういちろう 1936年東京生まれ。62年東大教養卒。科学史、科学思想史が専門。東大・国際基督教大名誉教授。著書に「ペスト大流行」「安全学」など。

この数週間、私が新型コロナウイルスについて多くの専門家と議論したところ、この感染症にはいくつかの傾向があると分かった。例えば若年層より高齢者に、女性より男性に死亡者が多い、また貧困層の人たちが犠牲になりやすい。一方で根拠がないのは新型コロナが感染者の国籍を選ぶという点だ……

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン