スポーツの存在感、日本でもっと大きく

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2013/8/14 7:00
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対立する民族の融和に寄与するような、子ども向けのスポーツアカデミーをつくることは可能か――。国際サッカー連盟(FIFA)運営の大学院、FIFAマスターで取り組んだ最終課題のテーマがこれだった。

FIFA関係者ら250人を前に、最終課題の発表をした

FIFA関係者ら250人を前に、最終課題の発表をした

クロアチア人、セルビア人、イスラム教徒が住むボスニア・ヘルツェゴビナ。かつては共存していたが、旧ユーゴスラビアからの独立に伴う1990年代の内戦の後、深い溝ができてしまった。

今なお残る民族間の深い溝

ボスニア南部にモスタルという古い町がある。内戦の戦場となり、「世界で最も美しい」といわれる白い石橋も破壊された。現在、橋は再建されたが、民族間の分断は残ったままだ。子どもに重い心的外傷後ストレス障害(PTSD)が出たという研究もある。さらに、グラウンドや体育館などスポーツをする施設も全く足りていない。

この古い町にアカデミーを設立すれば、サッカーで一緒に汗を流すことで、宗教や文化が違う相手のことを理解するきっかけになる。フェアプレーの精神や人を尊敬する心、コミュニケーション力も育むことができる。

アカデミー設立可能の結論に

そう考えて、同級生4人とのグループで資金や運営面の課題を調べ、設立の可能性を探った。僕の担当は世界中にある同様のアカデミーを調べること。電話やインターネットで各地の関係者にインタビューをした。最終的にまとめたリポートは105ページ。アカデミーは設立可能という結論に至った。

まずはピッチやオフィスを借りて、60~80人の子どもにサッカーを教えることから始める。毎月のキャッシュフローを試算したところ、最初の2年間に必要なお金は年10万ドル(約970万円)だった。

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