美走・快走・楽走

フォローする

マラソン勝利のヒント、富士登山競走に見た
ランニングインストラクター 斉藤太郎

(1/4ページ)
2013/8/8 7:00
共有
印刷
その他

私は7月26日、「富士登山競走」に参加しました。標高770メートルの麓から3776メートルの山頂を目指して高低差3000メートルを駆け上がる過酷な山岳レース。総距離21キロのコースを自分自身の脚と時には腕を使って進みます。世界遺産登録で登山者が急増している富士山ですが、ランナーでも「さすがにマラソンで登るのは無理」という人が多いかもしれません。そんなハードなレースにも、平地でのマラソンを勝利に導くヒントが隠されています。

山頂まで標高差3000メートルを駆け上がった。ゼッケン番号は「223=富士山」

山頂まで標高差3000メートルを駆け上がった。ゼッケン番号は「223=富士山」

ゴールする自分をイメージ、展開組み立て

レースは朝7時に山梨県富士吉田市役所前を2435人が一斉にスタート、直後からなだらかな上り坂が続きます。富士吉田の商店街を抜けて約15分で3キロ地点、冨士浅間神社の横を通りますが、ここに最初の給水所があります。

4時間で完走と見積もって10分の1も進んでいないこの時点で、呼吸を荒くして走っているランナーを目にしました。周りの人に追い越されては追い越し返すの繰り返し。こうした小競り合いで「この人は山頂まで持たないだろうな」との印象を受けました。レースの全体像を既に見失っていて、今しか見えていない状況かもしれません。

目先のせめぎ合い、集団内のランナーたちとの小さな争いはエネルギーを無駄に消耗します。サバイバルレースでは「動かざること山のごとし」、どっしり構えてスタートすることが成功につながると思います。序盤は集団の流れに身を任せて、しばらく力を温存していこうというくらいの気持ちが大切です。

山頂を目指してスタート

山頂を目指してスタート

競技終了時に振り返ってみると、序盤の突っ込みが「いかに意味のない積極性だったのか」を理解することになるでしょう。フルマラソンでもそうですが、ゴールする自分をイメージしながら自分なりのレースストーリーを組み立てていくことを心掛けたいものです。

コースは少しずつ勾配がきつくなってきて道幅も狭くなってきますが、11キロ地点の「馬返し」(標高1450メートル)までは舗装路が続きます。私はここを54分で通過しました。そしてここから先はいよいよ未舗装のデコボコや不規則な階段など手ごわい山道に入っていきます。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次へ
共有
印刷
その他

走る楽しさを語る「ランナー集まれ」


電子版トップスポーツトップ

美走・快走・楽走 一覧

フォローする
ニッポンランナーズの活動再開に、ともに走る仲間がいる意義を実感している

 緊急事態宣言が解除され、ニッポンランナーズでは段階的にランニング練習会を再開しました。仲間と会えた喜びを抑え、近づきすぎることなく、適度な間隔を保って走っています。今回は大会開催について思うことと、 …続き (7/3)

これまで以上にランニング中の間隔に気をつかうようになってきた(東京・駒沢公園)=共同共同

 「オレンジジュースのプールに長くつかっていると、自分がオレンジジュースを好きだったことを忘れてしまう」。競技に集中させてもらえる今の時間がどれほど貴重か。ただ「こなす」ことに終始しないための戒めとし …続き (5/7)

東京マラソンで都庁前を一斉にスタートするエリート選手たち(左)。一般ランナーも参加した昨年(右)から大幅に減少した(代表撮影)=共同共同

 3月1日午前9時10分、東京マラソンのスタート。都庁前に整列するランナーの塊は、例年とは大きく異なり、とてもコンパクトなものでした。天気は快晴で、昨年大会の冷たい雨とはまるで対照的。トップランナーと …続き (3/11)

ハイライト・スポーツ

[PR]