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済美・安楽の772球 米国人から見た高校野球(上)
スポーツライター 丹羽政善

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2013/8/2 7:00
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当初、雑誌記者と2人だけで日本に向かう予定だったが、インタビューできることをESPNの「OUTSIDE THE LINES」という番組のプロデューサーが聞きつけると、「一緒にやらせてほしい」と加わり、直前になって雑誌、テレビの合同取材へと発展している。

雑誌の取材にテレビも加わる

そもそも、ジョーンズ記者は編集長から「日本に行くなら、安楽投手と上甲監督が取材に応じてくれることが条件だ」といわれていたという。その許可が済美高から下りると、テレビも加わった。彼らにとって2人に話を聞けることの意味は、それほどまでに大きかったのだ。

番組の司会を務めるT・J・クィン氏という元新聞記者は6月2日の夜に来て、5日の便で一緒に米国に戻ったが、彼は3日に行われた上甲監督と安楽のインタビューのためだけに、ニューヨークから飛んできたといってもよかった。

その安楽らへの取材は、済美高が1日と2日に関西へ遠征して練習試合をするというので、その2試合を見た後、松山に移動して行うことになった。

その前に東京では、かつて巨人でチーフスカウトを務めた中村和久氏、「菊とバット」などで知られるロバート・ホワイティング氏から、日本の野球文化についてジョーンズ記者はレクチャーを受け、名古屋に移動してからは、与田氏と中日の投手コーチを昨年務めた権藤博氏に話を聞いている。

インタビュー終盤に意外な展開

細かい話の内容に関しては、雑誌やテレビで紹介されているので、ここではあまり触れないが、意外な展開を見せたのは、権藤氏とのインタビューが終盤にさしかかったときだった。

権藤氏は一貫して、「高校生に(投げないという)判断ができるだろうか。ならば、監督が勇気を持って『今日は投げるな』というべきだ」という立場だった。

過去、登板過多が原因とみられる肩の故障でキャリアを縮めてしまった経験から、権藤氏は高校生の投手を守るべきだと訴えたのだ。それはプロで投手コーチを長く務めてきた経験からの意見でもあった。

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