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ロッテ井口、盗塁王が極めた引きつけて打つ技法

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2013/7/30 7:00
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「今日はないだろうと思っていた」。7月26日のKスタ宮城での楽天戦で、日米通算2000安打を達成したロッテの井口資仁(38)は、試合後に話した。その証拠に、プロ入りの際の目標の一つを達成した節目の試合に家族は応援に駆けつけておらず、翌日の試合から訪れる手はずになっていたという。

「今年一のスイング」の本塁打で達成

大きな理由が相手投手。残り2本としたところで対戦したのは、開幕から負け知らずの楽天・田中将大だったからだ。初回の第1打席こそ投ゴロに抑えられた。しかし四回の2打席目は、内角に食い込んでくるシュート気味の148キロの速球をうまく腕をたたんでさばく。左前打とし、節目の記録に王手をかけた。

「2打席目に安打が出たのでもしかしたらと思っていた」という六回の第3打席。それでも、邪念を消し「何も考えず」に打席に入ると、田中が投げこんだ147キロのど真ん中の直球に体が素直に反応した。「今年一番のスイング」。打球は左中間席に飛び込む、勝ち越しのソロ本塁打となった。

「球界のナンバーワン投手から打てたのはうれしい」。2本の安打はいずれも初球。追い込まれる前に打ちにいくという「勝負師」らしい積極的な打撃が功を奏した。とはいえ、井口の本塁打による1点を守りきれず、チームは逆転サヨナラ負け。「(2000安打が)勝ちにつながっていれば……。今は負けた方が悔しい」。チームをけん引するベテランは心底からは喜べない様子だった。

長距離砲からのモデルチェンジ難しく

本塁打で節目の記録に到達したというのは、ある意味で井口らしい。現在も破られていない通算24本という東都大学リーグの通算本塁打記録をひっさげて、逆指名のドラフト1位で青山学院大からダイエー(現ソフトバンク)入りしたのが1997年。デビュー戦で満塁本塁打を放ち、自他ともに認める「長距離砲」としてプロ野球生活をスタートさせた。

そのスラッガーが16年後の今年7月9日、プロ野球通算300二塁打を達成した際には「自分はホームランバッターではないので、間を抜くバッティングをしてきた結果」とコメントした。「一発狙い」から現在のスタイルである中堅から右方向を意識した打法への切り替え。生き残りをかけたモデルチェンジが、「プロに入って一番難しかった」という。

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