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日本代表、W杯新戦力は柿谷1人にあらず
サッカージャーナリスト 大住良之

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2013/7/30 7:00
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2試合に出場して3得点。日本を初めて東アジアの王座に導いたのは、FW柿谷曜一朗(C大阪)だった。中国戦の1点(ヘディング)に続き、韓国戦では25分にロングパスを受けて独走ゴール、1-1で迎えた試合終了間際の追加タイムには、MF原口元気(浦和)のシュートのリバウンドをたたき込んで勝利をもたらした。

国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップ(W杯)ブラジル大会まであと11カ月。日本代表にとって最も大きな課題である「FW問題」。東アジア・カップでの柿谷の活躍は、その解決に向けて大きな前進となるだろう。そしてそうした「新戦力」は柿谷1人ではない。

得点力は高くない前田だが…

4-2―3-1システムが最もなじんでいる日本代表。その「ワントップ」は、ザッケローニ監督就任2試合目の韓国戦(2010年10月)以来、一貫して前田遼一(磐田)が務めてきた。負傷などで前田が出場できないときには長身のハーフナー・マイク(フィテッセ)が出場して得意のヘディングで活躍したが、前田のポジションを脅かすことはできなかった。

だが前田はアジアのチームを相手にしても強く当たられるとボールキープに苦しむ状況で、W杯クラスのDFを相手にしたら日本の弱点になるだろうと、多くの人が考えている。得点力が高いわけでもなく、ザッケローニ監督下では8得点。試合数の割には少ない。

卓越したセンス、戦術眼武器

ただ、ザッケローニ監督にとっての前田が得点数以上に貴重な選手であることは、あまり知られていない。ザッケローニ監督が最も前田に求めているのは、「相手DFラインを押し下げて味方のためにスペースをつくる」ことだという。

そうしたプレーにおいて、前田は卓越したセンスと戦術眼をもっている。本田圭佑(CSKAモスクワ)や香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)が高いテクニックを発揮し、岡崎慎司(マインツ)が得点力を発揮できるのも、前田が的確なタイミングでつくるスペースのおかげとも言えるのだ。

だが、W杯では日本が得意とするコンビネーションプレーだけで押し通すことはできない。場合によっては、チームの先頭にいる「ワントップ」が個人で相手を抜き去って得点したり、サポートがいなくても時間を稼いだりする能力が必要になる。前田がその要求に応えうる選手であるか、疑問符がつくのは当然だろう。

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