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論理的にグリーンを読めば5打は縮まる(終)

 6月に発売された「ロジカルゴルフ 実戦ノート」(日経プレミアシリーズ)が大好評の尾林弘太郎プロ。第1弾の前作「ロジカルゴルフ スコアアップの方程式」も大ヒットしたが、いずれも尾林プロが延べ2万人をレッスンしてきた「本当に上達する事柄」を論理的にまとめた力作である。「書斎のゴルフ」では特別にパッティングについて、論理的思考に基づく技術で腕前を上げる方法を指南してもらった。今回は最終回。(日本経済新聞出版社「書斎のゴルフ Vol19」から)

ボールが転がらない締め方を探る

――ファーストパットがどうしてもショートばかりするというときは、インパクトからフォローにかけて、体のいろいろなパーツを緩めることでヘッドが走り、ボールが少し伸びるという話でした。ただし、緩め過ぎたらインパクトが弱くなって、かえって距離が出なくなるかもしれません。ヘッドが走る緩め方を身につけておけばよいというわけですね。

尾林 そうです。それとは逆に、締めるというのがあります。インパクトからフォローにかけてキュッと締める。グリップや手首、体を少し硬直させます。こうすると下りのパットでも転がりすぎない。ブレーキがかかります。今日はどのパットも飛びすぎるというときにも使えます。キュッと締めてヘッドが出ないようにするわけです。

――これも練習場で試しておくとよいですね。ボールが転がらない自分の締め方というものを見つけておくわけですね。どこをどう、どんなふうに締めると転がらないか、ブレーキがかかるかを見つけておけば、役に立ちますね。

パットを強く打ちたくないときはフォローを締める

尾林 そうです。緊張するとどうしても強く打ってしまうものです。そんなときには本当にこれを知っておけば修正がすぐにできます。最初のホールから最終ホールまで、ずっと強かったなんていうことにはなりません。

――実際にやってみたら、「ああ、こうすればいいんだ」というのがよくわかりました。人それぞれでしょうから、本当に練習グリーンでやってみて、実際のラウンドに役立ててもらえたらと思います。

ボールの置き方で引っかけ・押し出し解消

尾林 最後にもう1つ、これも打ち方の工夫です。今日はどうも引っかける、今日はどうも押し出すというときがあると思います。こういう日に使う打ち方です。

――ということは、引っかけにくい、押し出しにくい打ち方があるというわけですね。

スライスラインはボール1つ左に置く
フックラインはボール1つ右に置く

尾林 そうなのですが、先ほどの気持ち転がる、気持ちブレーキがかかるというように、気持ち引っかけにくい、気持ち押し出しにくいというところがミソです。つまり、打ち方そのものは変えない。ストロークは決して変えないというところが工夫といえるところなのです。

――なるほど、では具体的に教えてください。

尾林 これはボールの置き方を変えるという方法です。私は普段はパットでは左足かかと延長線上にボールを置いています。それで、今日は引っかけるなというときはボールを1つ分、中に入れます。こうしていつも通りにストロークすると、私の場合はボールは引っかかりがなくなります。また、どうしても押し出すなというときはボール1つ分、外に置きます。こうすると、押し出すことがなくなります。

――ストロークを変えずにその日の引っかけや押し出しを解消できるというのは最高です。

尾林 これも個人差があると思うので、グリーン上で必ず試してください。うまくできれば、実際のラウンドで大きなお助け技術となります。

――私もやってみましたが、尾林さんと一緒でした。いいことを教えてもらえたと思います。

尾林 人間の体はその日その日で変わります。前の日の寝方だけでも、背骨がいつもより傾いたりします。前の日にやった運動や仕事でも、左右の腕や足の筋肉が変わっている場合もあります。こんなときにストロークを変えずに、気持ち打ち出しを変えられるというのは本当にありがたいです。

――確かにそう思います。

当日の調子に合わせた調整法

尾林 また、このボール1個の右左は、フックラインやスライスラインでも使えます。つまり、フックラインとわかっているのにフックに打ち出せない場合は引っかけ防止の打ち方を応用すればいいわけで、ボール1つ右に置けばいいことになります。その逆にスライスラインとわかっているのに右に打ち出せない場合は、押し出し防止のボール1つ左に置けばいいわけです。

――これはショットにも応用できますね。

尾林 その通りです。その日の調子に合わせて使える調整法です。ぜひ練習のときからトライして、実戦ラウンドでも使える技術にしてみてください。

――今日は本当にいい体験をしました。またまた「ロジカルゴルフ」の目からうろこが落ちるロジックを学べました。スコアがこれだけでも5つぐらい縮まりそうです。本当にありがとうございました。

(文:本條強 協力:栃木ヶ丘ゴルフ倶楽部)

 おばやし・こうたろう レッスンプロ。1962年東京都生まれ。16歳からゴルフを始め、22歳でレッスン活動をスタート。ジャンボ尾崎や中島常幸を育てた後藤修氏に師事し、延べ2万人を超えるゴルファーにレッスンしてきた。トップアマの和田貴之氏の指導をするほか、これまでに多くのアマチュアをシングル入りさせている。著書に「ロジカルゴルフ」がある。

書斎のゴルフ VOL.19―読めば読むほど上手くなる教養ゴルフ誌 (日経ムック)

著者:
出版:日本経済新聞出版社
価格:1,280円(税込み)

ロジカルゴルフ 実戦ノート(日経プレミア)

著者:尾林 弘太郎
出版:日本経済新聞出版社
価格:893円(税込み)

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