悠々球論(権藤博)

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CSは本当に必要か ペナントレース、無にする恐れ

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2013/7/16 7:00
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CSの開催方法にも大いに問題がある。我々がなぜあそこまで巨人を追い詰めることになったのか。そのからくりこそCSの問題点だ。

待ちぼうけで試合勘鈍った巨人

ファーストステージをやっとこさ勝ち抜いた我々に、余力はなかった。巨人とのファイナルステージの先発は第1戦から大野雄大、伊藤準規、山本昌。それぞれレギュラーシーズンは4勝、1勝、3勝の投手でまさかの3連勝である。

失うもののない者の強みが出た展開といえるだろう。そしてファーストステージが行われている間待ちぼうけし、試合勘の鈍っていた巨人と、ヤクルトに辛勝し、戦力的にはきついが、気勢だけはあがっていた中日との勢いの差が出た展開でもある。試合勘を取り戻すということがいかに難しいか。独走優勝を遂げるほどのチームであっても、目覚めるまでには時間がかかる。今のCSがはらむ大きな問題といえる。

2010年のロッテはレギュラーシーズン3位からCSを勝ち上がり、日本一に上り詰め、史上最大の下克上といわれた。こうしたケースは今後もいくらでも起こりうる。1位チームが待たされるところにすでに、大きすぎるほどの下克上の芽が用意されているのだ。

半数がCS進出、薄っぺらな制度

セ、パ各リーグの6球団中、半分の3球団がCSに進めるというシステム自体、すでに成り立っていないとも思える。日本のモデルとなったメジャーのポストシーズンは30球団というリーグ全体の"厚み"があればこそ成り立っている。

アメリカン、ナショナル各リーグに東、中、西の3地区があり、6つの地区優勝球団にその他の勝率上位チームのワイルドカード組をからませる。昨年からこのワイルドカード枠が1から2に増えて、さすがにこれには「枠を広げ過ぎ」との声もあがったようだが、それでも各地区の優勝チームが主体となった争いであることには変わりない。各地区のチャンピオンが集う場であることが、メジャーのポストシーズンを納得いくものにしている。

日本の6球団中3位までが拾われるシステムはどうみても薄っぺらだ。

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