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悠々球論(権藤博)

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二刀流の大谷 日本ハムは"逃げ道"断つべし

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2013/7/2 7:00
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投手と野手の二刀流に挑戦している日本ハム・大谷翔平だが、投球では天分を生かし切れていない。投げ込み不足の指摘もあるが、私は技術以前の根本的な部分に不安を抱いている。夢のある二刀流。だが、それは彼に逃げ道を用意することになる……。

「これ一本で」と突き詰める必要

逃げ道というのは「投球がダメでも、打撃で結果を出せばいい」とか、逆に「少々打てなくても僕には投球という仕事がある」と言い訳ができる状態のことだ。「俺はこれ一本で食っていくんだ」という突き詰めたものがないと、プロでは勝てない。

栗山英樹監督がほれこんだように、大谷の投打にはどちらも捨てがたい魅力がある。野球選手の"原石"はあちこちに転がっているが、大谷のようなダイヤモンドは何万分の1というくらいまれな才能だ。駄目な石はいくら磨いても光らないが、大谷は磨けば必ず光る貴金属なのだ。

だからこそ私は投手、野手、どちらともつかないあやふやな起用はすべきでないと思う。当初、米球界入りを希望していた大谷をドラフト指名し、翻意させたときの殺し文句が「二刀流」だったといわれる。しかし、ここは首脳陣が責任と勇気をもって決断すべきだろう。

まずは投手で、特別な才能を磨く

投手でいくか、野手でいくかとなるとこれはもう投手。投手がダメで野手に転向する選手はいるが、野手がダメで投手になるという例は聞かない。このことでわかるように、投手の才能は野球選手のなかでも特別なものなのだ。

いくら野球センスに恵まれていても、投手が務まるとは限らない。ましてや160キロの球を投げられる人など、どこにいるというのだろう。それほど得難い才能であれば、大谷という素材をまず投手として磨かない手はないわけである。

投手としてどこまで伸びるか、空恐ろしいほどの器だ。その器の大きさを、とことん確かめてみることなく終わってしまったとしたら、それは野球界全体の損失になる。

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