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イチローとNBA選手 移籍の両雄に共通の価値観
スポーツライター 丹羽政善

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2013/6/24 7:00
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「一つ聞きたいことがあるんだけど」

先週まで、米プロバスケットボールのNBA決勝が行われていた。大リーグでいうところのワールドシリーズだが、優勝したヒートのメンバーの中にレイ・アレンという選手がいる。その彼が決勝シリーズ第3戦の翌日に行われた練習前、不意に話しかけてきた。

「イチローは、どうしてトレードを望んだの?」

シアトルのスポーツシーンの顔2人

全く予想外、というわけではない。アレンはかつて、シアトルにあったスーパーソニックスというチームでプレーしていた。夏のある日、彼は、マリナーズが本拠地とするセーフコ・フィールドにやってきて、マリナーズの打撃練習に飛び入りしたことがある。

打撃練習が終わると彼は、誰かに紹介を頼むでもなく、ロッカーにいたイチローのところへ1人で行って、「初めまして、レイ・アレンです」と挨拶をした。2人はその時、随分長い時間話をしていたと記憶する。

前からアレンがイチローに興味を持っていることを知っていたので、「どうだった?」と後でアレンに声をかけると、「思った以上だ。アスリートとして人間として、魅力にあふれている」と頬を緩めた。

当時2人は、シアトルのスポーツシーンの顔でもあった。イチローのマリナーズでの実績については触れるまでもないが、アレンもオールスターの常連で、チームというより、リーグを代表する選手の一人だった。

世代交代の時機悟り、移籍受け入れ

皮肉にも共通していたのは、チームの不振か。イチローもアレンも、かみ合わない歯車に、日々もどかしさを感じていた。

トレードで先にシアトルを去ったのはアレンの方だ。オーナーが代わり、若手中心のチームにかじを切り始めた。31歳だったアレンは、ボストンへのトレード話が来たとき、断らなかった。「いい機会だと思ったから」

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