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0.3秒の代償 イチローが得ようとするもの
スポーツライター 丹羽政善

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2013/6/3 7:00
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野球というスポーツにおいて、数字が持つ意味は、決して小さくない。年間最多本塁打、通算安打、通算勝利、通算最多セーブ、通算盗塁数……。記録更新が近づくたび、派手なカウントダウンが始まり、本塁打ならば、その記念ボールにオークションで億を超える高値がつく。そうした要素は勝ち負けと同様、野球の魅力を支えていることに疑いはない。

データ分析、さらに細分化

いずれもその選手の評価基準ともなるが、今や米国では、それらがさらに細分化されている。例えば、イチローが9人いた場合の1試合平均得点も簡単に調べられるし、イチローがボール球に手を出した確率、その場合、空振りしたのか、バットに当たったのか。その割合を調べることも容易だ。

投手の投げる球にしても、どれくらい曲がったのか、リリースポイントの位置、さらにはボールがどのくらい落ちたかまで瞬時にはじき出してくれるから、その投手を分析しようと思ったら、いくらでも材料がある。

その裏には、自分が仮想チームを作って戦う"ファンタジースポーツ"の発展がある。自分がオーナー、あるいはゼネラルマネジャー気分でチームを作り、見えない敵とネット上で戦うそれは今や、規模は最大で2000億円市場との試算もある。

強いチームを作りたい。そのための選手選びにおいては、データを参考にしたい。それを買わなければ得られないなら、チームの戦力を補強するために買う。参加料を払ってリーグに参加し、自分のチームが優勝すれば、約50万円の賞金がもらえるところもある。

一般の目に触れない数字も

ただ、どれだけデータが多様化しても、一般の目にはなかなか触れない数字があるのも確かだ。

例えば、打者が打ってから一塁に到達するまでに要する時間や、投手が始動してからボールがキャッチャーのミットに収まるまでの時間などは、どこにも紹介されていない。これはネット裏にいるスカウトや一塁、三塁のコーチがストップウオッチで計るものだ。

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