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認められた「馬券のプロ」 競馬払戻金課税で判決

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2013/5/29 7:00
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 2013年5月23日は、「馬券のプロ」が職業として認められた日として記録されるかもしれない。馬券の払戻金に対する課税のあり方が争点となった大阪地裁の刑事裁判。所得税法違反(単純無申告)に問われていた元会社員に、同地裁は同日、懲役2月・執行猶予2年(求刑懲役1年)の有罪判決を下す一方、申告すべきだった所得額については、被告側の主張を全面的に認めた。

所得額の主張、双方に20倍の落差

競馬脱税事件の判決を受け、記者会見する弁護士(23日)

競馬脱税事件の判決を受け、記者会見する弁護士(23日)

 元会社員の脱税行為が問われた裁判だったが、ファンを含む競馬関係者の注目を集めたのは払戻金の課税に際し、外れ馬券の購入費まで必要経費と認めるか否か。

 双方が主張した所得額(07~09年)は、検察側の約28億8000万円に対し、被告側は約1億4000万円。20倍もの開きがあった。この差は必要経費を巡る解釈の違いから生じたが、根本には馬券の払戻金を税制上、どう位置付けるかという問題があった。競馬は払戻金による一定の収益を見込める“仕事”となりうるのか、それとも宝くじと同様、買った後は祈るだけのギャンブルにとどまるのか? 今回の判決はこの問いに回答を示したともいえる。

 大阪市在住の被告は04年から、日本中央競馬会(JRA)のネット投票システム「IPAT」を通じ、 100万円の元手で馬券を買い始めたのだが、方法が並大抵ではなかった。古典的なファンのように、個々のレースを予想し、結果に一喜一憂するのではない。多くのレースに網をかけ、効率的に高額配当馬券を的中させることで、投資に対するリターン(回収率)の最大化を図った。

 武器は市販の予想ソフト。レースを左右する様々な要素についての分析が瞬時にできる。被告はこれを自ら改良して、各レースで高いリターンの期待できる馬を選び出す方法を編み出した。

40の要素を分析、毎回100通り購入

 レースを左右する要素として、被告が選んだ要素は実に40に上るという。その詳細は明かされていないが、裁判資料などによると「前回のレースで5~7着に入った馬は、好走する確率が高い割に人気になりにくく、高いリターンが期待できる」という“法則”があったという。他の要素についても同様に分析を進め、リターンの期待度を数値化。そのうえで各馬を順位付けし、高い馬同士の組み合わせの馬券を購入していた。

 データで勝負するから新馬戦や障害戦は買わないが、残りの全レースについて、毎回 100通り単位で購入していたという。中央競馬のレースは原則として週末。本人は週末に家を空けることが多かったようだが、その間も自宅のパソコンで馬券を自動購入するシステムを組んだ。

 競馬脱税裁判
 大阪市の元会社員が2007年から09年の間、インターネットで28億7000万円の馬券を購入し、払戻金30億1000万円を得た。一般的なサラリーマンの場合、一時所得のもうけが年90万円を超えると申告義務が生じるが、元会社員はこれを怠ったとして大阪国税局が税務調査。6億4000万円の所得税が課され、検察は払戻金を申告せず5億7000万円を脱税したとして起訴した。5月23日の大阪地裁判決は所得税法違反は認めて、懲役2月・執行猶予2年(求刑懲役1年)を言い渡した。しかし、脱税額については「利益は外れたレースも含めて継続的に馬券を購入してきた結果によるもので、当たった馬券の購入代だけでなく、外れ馬券の代金も必要経費になる」という元会社員側の主張を認め、5200万円に減額した。

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