2019年2月16日(土)

横綱をも惑わす技巧派 大相撲・安美錦竜児(上)

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2013/4/20 7:00
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今も必ず取組前に行う頭の体操がある。「フローチャートというか、何となく流れを組み立てる。『立ち合いで差せたらこうしよう、差せなかったらこうしよう』とか、『相手がこう来たらこうしよう』という感じで」

相手の特徴から想定される展開を枝分かれで整理し、頭にたたき込む。「その通りにならないときもあるけれど、それは相手がいることだから仕方ない。それより自分の考えたことができたか、やろうとしたかを大事にしている」

量より質、テーマ掲げて稽古

一瞬で勝負が決まる取組において、イメージ通りに反応するには稽古で体に動きを染み込ませるしかない。右膝に古傷を抱えており、稽古でとれる相撲は多くても1日に10番程度。

量をこなせない分、テーマを掲げて質を高める。「右からの攻めと決めて10番とるのと、ただ10番とるのとでは全然違う。こうしようと考えてやれば体がついてくるようになる」

安美錦にとっての相撲道は考えて稽古し、考えて相撲をとる、の繰り返しだ。

「自分は技巧派だっていわれるけれど、みんなうまいんだから。問題はそれ(技巧)を出せるかどうか。出すためにどう持っていくか、相手に何をさせないか。(事前の思考が)積み重なって結果に出るだけ」。技巧の何たるかを示している言葉ではないか。

(敬称略)

〔日本経済新聞夕刊4月16日掲載〕

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大相撲「駆ける魂」

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