2018年12月10日(月)

軽くて飛ぶ…シニア向けクラブの落とし穴
クラブデザイナー 喜多和生

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2013/3/19 7:00
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最近のゴルフクラブは、飛距離を求めて軽量化が進んでいます。特にシニア向けと称するクラブで、こうした傾向が目立ちます。「クラブが軽くなれば、もっと速く振れる。ヘッドスピードが上がれば飛距離が出る」という考え方に基づくものでしょう。

各メーカーが「打倒ゼクシオ」を目指し、シニアに訴えるクラブのPRに力を入れる(テーラーメイド「グローレ」発表会)

各メーカーが「打倒ゼクシオ」を目指し、シニアに訴えるクラブのPRに力を入れる(テーラーメイド「グローレ」発表会)

軽すぎるゆえのデメリットも

しかし、クラブが軽くなるとよいとは限りません。軽すぎるゆえのデメリットも考えられます。

代表的なケースは「軽すぎるため、スイングのリズムが早くなりボールが左に出る。これを防ごうとして目標の右に出ていくような打ち方になり、スイングを崩す要因になる」というものです。

ここでポイントとなるのは「ヘッドスピードが遅い=力がない」ではないという点です。ヘッドスピードが遅くても力があるゴルファーもいるのです。下半身に比べ、上半身が強いゴルファーに多いようです。

こういうプレーヤーには、重量は重くても柔らかいシャフトを装着したクラブが合う場合が多いのです。

多くのゴルファーは「ヘッドスピード=力」と考えているようです。確かにヘッドスピードはスイングの力を示す数値のひとつですが、スピードがなくても力があるケースはいくらでもあります。まず、これを理解してください。

「体力が衰える=力がない」は思い込み

しかし、既製品にはこうしたゴルファーに合う、重量は重くても柔らかいシャフトを装着したクラブは少ないのが実情です。

「ヘッドスピードが速い→力がある→硬くて重いシャフトがよい→スチールシャフトを薦める」という説明や、その反対で「ヘッドスピードが遅い→力がない→柔らかくて軽いシャフトがよい→グラファイトシャフトを薦める」という説明がわかりやすいことも影響しているのでしょう。

年齢が高くなるにつれて「体力が衰える=力がない」という思い込みに近い図式が加わり、シニア向けのクラブはどのメーカーも同じようなスペック(仕様)で仕上げるようになるわけです。

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