2019年7月22日(月)

「キラキラ女子」集結の謎、藤田晋社長が戦略語る
サイバー流、女性活用の研究(2)

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2013/2/24 15:50
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ただし、広報や人事によると、サイバーエージェントの採用基準で最も重要視されるのは「素直であるかどうか」。見た目は「関係ない」。独りよがりではなく「チームワークを大切にできるかどうか」も重要視されるという。ある男子社員はこう証言する。

「(社員は)男女ともに見た目は派手だったり、一見ちゃらそうだったりするイメージもなくはない。僕は学生時代に遊んでいた方ではないし、入社して周りの雰囲気と違うなとも思った。でも、話してみると、みんないい人すぎて困るくらいで、イメージと違った。びっくりした」

藤田には働く女性の理想とするロールモデルがあった。創業当初は、その方向性を意識してつけた。そのロールモデルが後輩を呼び込み、あるいは影響を与えていった。かくしてサイバーエージェントは、女性らしく輝きながら、業務でも活躍するキラキラ女子の集積地となっていった。これが、冒頭の謎解きだ。

サイバー子会社、パシャオクの石田裕子社長。広告営業時代は売り上げ、粗利別の個人表彰を計12回もらうなど、成績は飛び抜けていた

サイバー子会社、パシャオクの石田裕子社長。広告営業時代は売り上げ、粗利別の個人表彰を計12回もらうなど、成績は飛び抜けていた

■わずか2カ月の産休期間で職場復帰

連載初回で紹介したように、彼女たちがサイバーエージェントという組織への業績に多大なる貢献をしているのは明らか。私生活が充実しているからこそ、仕事にも打ち込み、結果を出してくれる。藤田は意図した戦略を持ち、それは奏功したのだ。

藤田の戦略は、女子社員の出産・育児にまで及ぶ。藤田はいう。

「女性は出産しても、ほとんど辞めないですね。出産をして、みんながやめたり、復帰してもムリしたり犠牲を払っていたりしたら、それはみんなが萎えるだけ。出産した女性を見ている下の世代が夢を抱けるようなロールモデルが生まれるよう、そこはケアしてきました」

ロールモデルの代表格が今年2月、子会社社長に抜てきされた石田裕子(31歳、04年入社)だ。石田はインターネット広告事業本部で広告営業として辣腕をふるった後の10年2月に妊娠を知った。直後、本部の局長から統括への昇格話をもらった石田は、一度は妊娠を理由に固辞するも、役員が「それでも気にせずやってほしい」と慰留。統括となり、10年11月に出産した。

驚くべきことに、石田はわずか2カ月という育児休暇期間の後、自らの意思で復帰する。その理由をこう語る。「妊娠したとわかっても、変わらずにチャンスをくれたことがうれしかった。報いたかったんです。何とか結果を出したいと思った」

■「休みたい人は長く休むべき」「復帰しても不利のない環境が大切」

ただし、会社や石田が早期の職場復帰をよしとしているわけではない。「みんな私みたいに、とはまったく思っていないんですね。『2カ月』が独り歩きして後輩にヘンなプレッシャーがかかってしまう懸念は認識していた。価値観や家族のサポートは人それぞれ。その人の環境や事情に合わせて、長く休みたい人は休むべきだと思います」

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