2018年12月10日(月)

良いクラブとは(終) フィッティングのカギは「人」
クラブデザイナー 喜多和生

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2013/2/5 7:00
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ゴルフクラブの計測データがそろって、目指す自分のゴルフ像がはっきりしたら、次はライ角などを調整したりシャフトを選んでクラブを組み立てたりする「フィッティング」に移ります。量販店でも売り場に併設されたコーナーでボールを打ち、パソコン画面でデータの説明を受けクラブを選ぶ風景は日常的になりました。しかし、こうしたサービスの中には首をかしげたくなるものも見受けられます。

データの積み重ねに過ぎぬ場合も

例えば、ドライバーと5番アイアンを何発が試し打ちし、そのデータをもとにクラブを選ぶサービス。スイングスピードや軌道を高速度カメラで分析し、スイングのタイプを分類します。それぞれのタイプの欠点を補ってくれるクラブを選んでくれますが、それでフィッティングと言えるのでしょうか。

ゴルフ用具の量販店では打球データを基本とするフィッティングがほとんどになっている

ゴルフ用具の量販店では打球データを基本とするフィッティングがほとんどになっている

「あなたのスイングのデータに基づいて最適のクラブを組み立てる」をセールスポイントにしているところもあります。が、これは好みのヘッドとシャフトを組み合わせるだけのサービスになっていないでしょうか。

問題はそこに「人」が介在していない点です。確かに打球を分析してヘッドスピードなど個々のデータを積み重ねれば、ひとつの回答が出ます。

しかし、それはデータの積み重ねに過ぎません。そうしたデータから何を見いだして、どのようなクラブにするとスイングがどう変わり、ゴルフがどう変わるのでしょうか。適切に判断するには、熟練した人の存在が欠かせません。

熟練した人ならば、自らの経験からデータとデータの行間を読み「バランスをこのくらい重くしたらいかがですか」「シャフトはこういうタイプにしたらどうでしょうか」「ライ角を少しアップライトに調整するといいですね」などと、いろいろなアイデアを出してくれます。

こうしたアイデアを取り入れると、その人に合う別の解決策が出てくるケースが少なくないのです。

クラブを使うのはわれわれ人間です。ちょっとした提案やアドバイスでがらりと変わるものです。そのちょっとしたことが、データには表れない感覚や考え方、イメージであるから厄介です。

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