2019年1月19日(土)

歴代最年少のプロ野球選手会会長 楽天・嶋基宏(上)

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2013/1/12 7:00
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「しっかり者」という表現が楽天の捕手、嶋基宏(28)には似合う。何事にもまじめに取り組む真摯な姿勢と行動力からリーダーとしての適性を見抜く人は多く、高校、大学で主将を経験。プロでも2年間選手会長を務めた。そして昨年12月、労働組合・日本プロ野球選手会の8代目会長という大役が回ってきた。

震災後、星野監督に選手の意見を伝え、被災地慰問を実現させた

震災後、星野監督に選手の意見を伝え、被災地慰問を実現させた

新たな挑戦、人間の幅も広がる

昨夏、前会長の新井貴浩(阪神)から最初の打診を受けたときは断った。「自分には務まらない」。初代会長の中畑清に始まり、原辰徳、古田敦也、宮本慎也(ヤクルト)ら歴任者は球界を代表するビッグネームばかり。

「プロ入りして6年。経験があまりにも少ないし、ほかの先輩たちが納得しないのでは」。まだ何も成し得ていない自分が歴代最年少で就任することにためらいがあった。

覚悟を決めたのはシーズン終了後。「やはりおまえしかいない。選手会を引っ張っていってくれ」。電話から伝わる新井の熱意に押し切られた。「新しいチャレンジ。人間としての幅も広がると思う。新井さんや宮本さんには10年やれと言われている」

強力なリーダーシップでぐいぐい引っ張るというよりは、周りと協調しながら着実に歩を進めるタイプ。「日の当たらない少数派の意見も大事」と気配りも忘れない。背伸びせずに自分らしさを貫くつもりだ。

周囲動かし、被災地慰問を実現

嶋の名が広く知れ渡ったのは2011年。東日本大震災発生から約1カ月後、全国6球場で開かれた復興支援試合での名文句がきっかけだった。「見せましょう、野球の底力を」

各球場には日本野球機構(NPB)が用意した文案があった。だが、嶋は被災した仙台を本拠地とする球団の選手会長として何を伝えるべきか、自分で考え、自らの言葉で話さなければならないと考えた。

「きれいな言葉を並べるだけではダメ。棒読みでもいけない。素直な思いを感情そのままに話した」。星野仙一監督に選手の意見を伝えて被災地慰問を実現させるなど、先頭に立って周囲を動かした。選手会会長就任も、この一連の行動の延長ととらえている。

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