2019年1月19日(土)

無料通話アプリ「comm」、開発の舞台裏
「LINE」追うDeNA、若手エース70人投入

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2012/12/2 7:00
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 ディー・エヌ・エー(DeNA)の無料通話・メールアプリ「comm(コム)」が知名度と人気を上げている。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)向けアプリの人気ランキングでは、先行する「LINE」を上回った。とはいえ、年内に「世界1億ユーザー」をうかがうLINEは、簡単に追いつける相手ではない。挑戦者はどこまで本気なのか。開発の舞台裏をのぞいた。(文中敬称略)

真新しいオフィスには年配者が見あたらない。年配どころか、30歳代を見つけることも難しそうだ。ここはcommの開発が行われているオフィスフロア。DeNA本社が入居する東京・渋谷の複合ビル「ヒカリエ」の25階である。

comm戦略室の山敷守室長(手前中央)を中心とする開発チームの主要メンバー。両脇は新卒1年目の松江萌氏(左)と山本麻友美氏。後列左から坪田朋氏、長田一登氏、宮田善孝氏

comm戦略室の山敷守室長(手前中央)を中心とする開発チームの主要メンバー。両脇は新卒1年目の松江萌氏(左)と山本麻友美氏。後列左から坪田朋氏、長田一登氏、宮田善孝氏

commの開発体制を探るべくチームに集まってもらうと、まるで大学サークルの雰囲気。しかし、あなどるなかれ。若さと活気に満ちたこの面々こそが、「70人」もの開発チームを率いる中心メンバー。"ヒカリエ対決"に臨む精鋭だ。

わずか6階下のフロアでは、同じくヒカリエに入居するNHN Japanが世界8000万ユーザーを突破(11月30日時点)したLINEを開発している。その開発体制は「コアが60人、周辺も含めると約100人」(執行役員の舛田淳)。デビューしたてのcommの開発陣容は、それに迫る勢いだ。

■「『1年目』ということに特に抵抗感はない」

東京・渋谷の複合ビル「ヒカリエ」の25階。commの開発チームは70人までふくれた

東京・渋谷の複合ビル「ヒカリエ」の25階。commの開発チームは70人までふくれた

LINE対抗アプリとして10月23日、アンドロイド・iOS版ともに公開されたcomm。その開発チームを、comm戦略室の室長を務める山敷守(25)が率いる。東京大学を卒業後、DeNAに入社した山敷はまだ新卒3年目だが、ヤフーとの事業提携などを成功させた手腕を買われ、開発チームの筆頭に抜擢された。

山敷をサポートするほかの主要メンバーも、エンジニアを束ねる長田一登(28、東大卒)、海外や緊急対応を見る宮田善孝(28、京大卒)など優秀な若手ばかり。新卒1年目の山本麻友美(23、東大卒)は全体の進行管理を任され、同じく1年目の松江萌(23、慶大卒)は「スタンプ」のデザインや選定の責任者だ。

「入社1年目で!?」と驚く記者に、「はぁ……。でもDeNAでは『1年目』ということに特に抵抗感はないので」と不思議そうな山敷。この若きエリートたちを中心とするcommの開発チームが今、ゲーム事業中心だったDeNAの進化の象徴として社内での影響力を強めている。

■「どれくらい人員を補強したら満足できるのか?」

「社内的には、まずは『ベータ版』としてcommをリリースしてみて、機能追加をしながら徐々にやっていこうと。最初はアプリのランキングもあまり上がらないだろうと。そういう位置づけでした」。DeNA社長の守安功(39)は、こう振り返る。それがリリースするや否や一変した。

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