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フィギュア羽生、「3人4脚」で歩むソチへの道
フリーライター・野口美恵

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2012/11/29 7:00
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東日本大震災からわずか1年半後、震災の爪あとがまだ残る宮城県で、今年のフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦、NHK杯が行われた。男子は地元出身の羽生結弦(宮城・東北高)が261.03点で優勝、高橋大輔(関大大学院)は251.51点で2位となった。まだ17歳の羽生がエースの高橋を抜いた形となった。急成長をみせる羽生、それを指導するコーチのブライアン・オーサー氏。2人の目指すゴールは、そして抱える課題は何だろうか。

今季3試合でみせた成長ともろさ

2012年のオフ、羽生は新天地を目指した。子供のころから練習してきた仙台を離れ、カナダのブライアン・オーサー氏のもとへ。英語には自信がない。金妍児(キム・ヨナ、韓国)を教えていたことでも知られるオーサー氏の門下生に日本人選手がなるのは初めて。すべての面での変化を受け入れることを決意し、海を渡った。

5月から取り組んだのは、基礎スケーティングの見直し、4回転サルコウの習得、そして大人の表現の3点だった。普通なら数年がかりで取り組む課題ばかりだ。

だが、羽生は10月のフィンランディア杯で2種類の4回転ジャンプを成功。GPシリーズ初戦のスケートアメリカではショートプログラム(SP)で世界歴代最高点となる95.07点をマークした。その一方で、フリーではジャンプミスを連発し、優勝を小塚崇彦(トヨタ自動車)に譲るというもろさも見せた。

「仙台のみんなの前で、成長した姿を見せたい」

NHK杯を前に羽生は、こう話した。

「地元宮城での開催。カナダに行くときは気持ちが揺れたけれど、確実に結果が出ている。決意して離れた仙台のみんなの前で、成長した姿を見せたい」

プレッシャーとモチベーションの入り交じるなか、大会は始まった。

SPの滑走順は、同門のハビエル・フェルナンデス(スペイン)の直後だった。オーサーコーチは、試合直前の6分間練習で2人を同時に指導する。2人がリンクの両端で同時に4回転ジャンプを決め、それぞれコーチを振り返るというシーンもあった。

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