日本の中古ダイヤを買いあさるインド
編集委員 鈴木亮

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2013/9/29 7:00
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投資対象は金からダイヤへ

話を聞くと、落札した日本の中古ダイヤの行き先はインド国内、スラートなどの研磨工場だ。ここで研磨し直し、新しいダイヤとして生まれ変わる。「中古? 研磨し直し、デザインも新しくなる。立派な新品ダイヤだよ」。バイヤーは悪びれない。実際、原石から削りだしたバージンダイヤと中古から生まれ変わったダイヤは、プロがみても見分けはつかない。それでいてコストは大幅に安い。インドのバイヤーが日本の中古ダイヤを大量に買い付ける理由もそこにある。

インドでは多くの人がダイヤモンド関連の仕事に携わる街もある

インドでは多くの人がダイヤモンド関連の仕事に携わる街もある

インドでは今、ダイヤを買う人が増えている。富裕層が徐々に増え、自動車、家電、そしてジュエリーと買い物のステップを一段ずつ上がり始める。自国通貨ルピーへの信頼が薄いことも、資産としてのダイヤの価値を高めている。これまで資産としての投資対象は金だった。ただ金は重い。1億円分の金なら100キロを超す。身につけて逃げるのは不可能だ。その点、ダイヤなら一粒で1億円もありうるし、炭素なので空港の金属探知機にも反応しない。

日本のコメ兵などで売られた中古ダイヤが、香港で落札され、インドで生まれ変わり、また市場に出回っていく。インド国内で販売されるものが多いが、良質のものは欧米でも販売するという。たんすの中に眠っていた埋蔵ダイヤが生まれ変わり、世界をぐるっと回って、また日本に入ってくる。そんな循環サイクルもあり得るのだ。まさにダイヤモンドは永遠に。

 「私が見た『未来世紀ジパング』」はテレビ東京系列で毎週月曜夜10時から放送する「日経スペシャル 未来世紀ジパング~沸騰現場の経済学~」(http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/)と連動し、日本のこれからを左右する世界の動きを番組コメンテーターの目で伝えます。随時掲載します。筆者が登場する「沸騰する日本の埋蔵ダイヤモンド」は9月30日放送の予定です。
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