医療に必要なのは「競争」より「協調」
編集委員 山口聡

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2013/6/23 7:00
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安倍政権の経済成長戦略の中で、「医療」は非常に重視される分野だ。医療で大きなお金が動き、日本経済を引っ張ることが求められている。イメージとしては、規制をできるだけなくして、病院や製薬企業、医療機器メーカーなどが業界内で大いに競争し、その中でよりよい製品、技術、サービスが生まれて、それがどんどん普及していく、といったところだろうか。

ところが、医療・介護制度のあり方を検討している政府の社会保障制度改革国民会議の中で、「今、医療に必要なのは『競争』よりも『協調』ではないか」という視点で議論が起こっているのをご存じだろうか。

日本では、一部に国公立の病院や診療所(クリニック)があるものの、その大半は民間で運営されている。医師は病院、診療所の一国一城の主として、その組織を存続させていく使命を負っているといえる。できるだけ患者を集め、収益をあげていくことが必要となる。

大規模化に走る日本の病院

すると、全体の効率性などお構いなしに、患者獲得競争の中で、自らの病院の大規模化、総合化などに走り始める。その結果、人口千人当たりの入院ベッド数は13.6。ドイツの8.3、フランスの6.4(OECDヘルスデータ2012より、ちなみに欧米では病院は公立や、教会、慈善団体が設置するものが多い)などと比べても明らかなように、先進国の中では突出した多さとなっている。本当に必要な地域にたくさんあるかというとそうでもない。数多くあるベッドを空けておくのはもったいない。勢い入院期間も長期化してきた。今現在は入院期間の短期化が起こっているものの、患者の平均在院日数も先進国の中では突出して長い。その分医療費は増える。

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