グリー・DeNA、ゲーム健全化へ「不安」な船出
ソーシャルゲーム協会発足もヤフーめぐり不協和音

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2012/11/9 10:54
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笑顔で握手を交わすヤフーの宮坂学社長(左)とグリーの田中社長

笑顔で握手を交わすヤフーの宮坂学社長(左)とグリーの田中社長

グリー側からアプローチしたという今回の提携は、田中社長とともに登壇したヤフーの宮坂学社長いわく「ひとことでいうと、ヤフーで見つけてグリーで遊ぶ」という内容。スマホのヤフーのトップページに「GREE」のリンクが目立つように置かれ、ユーザーを誘導する見返りに、ヤフーはGREEでの課金収入の一部を得るという。さらに今後は、ヤフーの決済手段やポイントをGREE内で使えるようにしていく。

この会見で田中社長は「単なるゲームの提携ではなくエンターテインメント全般の提携に広げていきたい」とし、今後、ゲームのみならずアニメなど映像コンテンツの共同制作など、幅広い提携であることを強調。ライバルのDeNAを成長分野のスマホ向け事業で出し抜いた喜びからか、2時間前とは打って変わり、笑みがこぼれた。

■発足時からかみ合わず

半面、釈然としないのは出し抜かれた格好のDeNAだった。ソーシャルゲーム協会の船出の日に、あえてグリーがヤフーとの提携発表をぶつけてきたように見えるから面白くない。

関係者の話を総合すると、DeNAはヤフーとグリーが協会発足と同日に提携発表を行うことを直前になって知った。「ヤフーとの提携発表を1日でもずらせないか」というせめぎ合いがあったが、グリー側が「話は別」と取り合わず、もの別れに。結果、守安社長は姿を見せなかった。

グリー・DeNAの両社はビジネスで激しい攻防戦を繰り広げてきたうえに、「模倣」「名誉毀損」といった内容で互いに提訴し合い、いまだ係争中の「犬猿の仲」。最近は有力ゲーム開発会社の買収で火花を散らす。それでも今回、業界の健全な発展のためにと手を取り合ったのだが、発足時からかみ合わなかった。解決すべき課題は山積しているだけに、不安の船出といわざるを得ない。

■健全化の具体策は「これから」

健全化に向けた具体的な施策は、依然としてぼやけたままだ。ソーシャルゲーム協会は「ソーシャルゲームの自主規制」「青少年等に対する啓発活動」「顧客サポートの品質向上」を3本柱に掲げる。だが、具体的に決まっているのは月内に東京・恵比寿に事務所を構え、そこにグリー・DeNA双方が1人ずつ出向させ、計2人が常駐するということくらい。議論を重ね、来年1月から活動を本格化させるとする。

たとえば、消費者庁から違法判断が下されたアイテム課金の手法「コンプガチャ」や類似する手法を全廃する、アイテム売買の「リアルマネートレード(RMT)」を禁止する、といった業界の「自主規制ルール」の具体的な運用方法はまだ煮詰まっていない。

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