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天才セッターが監督業に挑む バレー・中田久美(上)

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2012/11/10 7:00
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「相手とケンカができないとだめです」。やや物騒な物言いで中田久美(47)は豪放に言い放つ。「ケンカできる選手がコートの中に何人いるか。それでバレーボールは決まります」

15歳で日本代表に選ばれた。日立の黄金時代を築き、3度の五輪でトスを上げた天才セッター。その中田はどんな人となりだったのか、尋ねれば友人たちは口をそろえて「強気で負けず嫌い」。

天才と言われるのが一番嫌だった

天才と言われるのが一番嫌だった

「守りの選手など要らない」

知己の一人はこう例えた。「旦那さんの後ろで控えているようなお嫁さん、ではないですね」

昨秋、プレミアリーグの久光製薬でコーチに就き、17日に開幕する今季から監督として歩み出す。

「守りのセッターなど要らない。守りのアタッカーも、リベロも。誰かがやってくれる、そうやって人の後ろに隠れているような選手はダメ」。チームを"ケンカ集団"に変えようとする。

強気と繊細さ兼ね備え

18歳で初めて出た五輪は1984年ロサンゼルス大会で銅メダル。当時のセンターで主将でもあった丸山由美(旧姓江上)は中学2年生のころの中田をよく覚えている。

ネット脇にそれた味方レシーブにサッと駆けつけ、手首の柔らかさだけで逆サイドへトスをビュッとさばく非凡さを。身長176センチでリーチもあり、ボールの下に入る動作も速い。

ただ、何よりのすごみは「強気さと、すごく繊細なものを兼ね備えていた」点だと丸山は語る。

中田に言わせれば「あらゆるものを見ていた」。ネットの向こうで相手は何を考えているか。味方の心理は。

ノート数冊分に相当する相手フォーメーションを頭に入れたうえで、あらゆる可能性を予測する。だから、いけると思えばためらいなく攻めた。

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