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密集すり抜けトライ量産 ラグビー・小野沢宏時(上)

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2012/11/3 7:00
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実績と印象にこれほど差がある選手も珍しい。2001年からフィニッシャーを務める日本代表でのトライ数は歴代2位の51。トップリーグでは27日の試合で通算100トライ目を挙げ、リーグで初めて3桁の大台に乗せた。ラグビーの華であるトライを量産しているのだから、本来なら"キング"級の存在感でもいい。

いかに相手を止まらせ自分のスペースを作るかを常に考える

いかに相手を止まらせ自分のスペースを作るかを常に考える

相手を止まらせ、自分のスペース作る

だが、小野沢宏時(34、サントリー)からそんな雰囲気は漂わない。相手の間をすり抜ける走り同様、どこかにょろにょろとしているのだ。

頼りない表情を浮かべたり、弱音を吐いたり。3大会連続出場のワールドカップ(W杯)でいずれもトライするなど信頼度も証明済みなのだが。

記録を残す切り札だけあって、まっすぐ走ればもちろん速い。ただ、その個性と能力は密集の中でこそ際立つ。

走るコースがあるとは思えないところを倒れず前に進む。いつも考えていることがあるという。「いかにして相手を止まらせ、自分のスペースを作るか」

1チーム15人で戦うラグビーで走り自慢がよくする過ちがある。対面を抜くことに夢中になり、他のタックラーの網に引っかかってしまうことだ。

優れた位置感覚、大きなケガ防ぐ

小野沢も1対1の勝負に心血を注いでいる。ただ、周囲の選手のテリトリーに踏み込むことはなるべく避ける。

そのための、ボールを持ってからの手順がある。まず「相手に向かって走り、僕のタックラーであることを認識させる」。

対面に「倒す役割」を与えるだけではない。周囲にいる敵が小野沢以外のマークを探すように仕向けるのだ。

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駆ける魂 ラグビー審判・平林泰三


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