2019年8月23日(金)

未来面「あたらしい時代です。」

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 日本経済新聞社は、読者や企業の皆さんと一緒に日本の課題について考え、議論する「未来面」をスタートしました。今期のテーマは「あたらしい時代です。」 革新的なアイデアをお寄せください。企業のトップが選んだ優れたアイデアは新聞紙面や日経電子版で紹介します。アイデアの投稿はこちらから。
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令和のコンビニに期待するものは何ですか?
竹増貞信・ローソン社長 経営者編第4回(7月1日)

2019/7/1 2:00
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令和となって3カ月目を迎えました。元号と日本のコンビニエンスストアの歴史を重ね合わせると、こう言えるのではないでしょうか。昭和の時代にコンビニは生まれ、24時間営業で生活者の多様なライフスタイルのニーズをくみ取ることで小売業としての基礎を培い、市民権を得ました。平成の時代はIT(情報技術)などのイノベーションを取り込みながら小売業の機能を超えた生活サービスを提供。全国的な店舗網と機動的な物流システムを活用して日常生活だけでなく被災者支援まで生活インフラとしての機能を持ち、地域に根ざすことができるようになりました。

竹増貞信 ローソン社長

竹増貞信 ローソン社長

ローソンは1975年(昭和50年)に大阪府豊中市で産声を上げました。以降、「何か、最初にやってみよう」という進取の気性という社風のもとで「コンビニ業界トップを切って」という枕ことばを冠する数多くの取り組みがあります。例えば、店内調理の「からあげクン」は86年(昭和61年)にスタート。中国本土への進出は96年(平成8年)です。97年には沖縄県にも店を構え、47都道府県の全国チェーン化をいち早く達成しました。98年にはマルチメディア端末「Loppi」の全店設置を完了し、サービス分野の品ぞろえが飛躍的に高まりました。お客様の期待をいち早く具体化することの積み重ねだと自負しています。

今、その期待は昭和、平成に増して高まっていると言えるでしょう。女性の就業率の上昇は家事にかける時間を圧迫します。特に夕食の調理時間をより効率的にしたいと思うはずです。ローソンで総菜類がそろっていればどれだけ便利になるか。生活者の近くに寄りそうコンビニは高齢社会の重要拠点としてますます注目され、新たな商品やサービス、機能が求められることでしょう。

ローソンが導入を始めたセルフレジ

ローソンが導入を始めたセルフレジ

昭和と平成のコンビニは平準化して成長しましたが、令和の時代は多様な価値を店で実現し、その多様な価値を融合することで新たなイノベーションが生まれていくと考えます。ローソンには三菱商事という強力なパートナーがいます。美味(おい)しい食材を求めてグローバルな調達はもちろんIT、金融など商社が得意な機能をローソンと結びつけた新たな価値を創造していきます。

お客様との共感も必要です。6月から愛媛県と沖縄県で食品ロス削減と子供支援への寄付という2つの課題を同時に解決できる取り組みを始めました。消費期限間近の弁当やおにぎりを購入すると100円につき5ポイント還元し売り上げの5%を子育て支援に生かします。この趣旨に賛同して下さるお客様が増えるほど社会が良い方向に進むと確信しています。

読者の皆さんに考えていただきたいことがあります。それは「令和のコンビニに期待するものは何でしょうか」。素晴らしいアイデアを期待しています。

竹増貞信・ローソン社長の課題に対するアイデアを募集します。投稿はこちらから。

■編集委員から この春、ローソンは企業スローガンを「マチの健康ステーション」から「マチのほっとステーション」に改めました。年号が変わるタイミングでも「健康」はいつの時代も追求していくもので、言わずもがなです。既に同社では低糖質パンの開発、調剤薬局・介護事業者との連携など業界の中でも先駆的な取り組みが多くあります。

「ほっと」には3つの約束を込めたそうです。圧倒的な美味(おい)しさ、人への優しさ、地球(マチ)への優しさです。どれも真摯に向き合わないと企業として生き残れません。一店一店がそのことを意識してお客様と接していくはずです。

コンビニ業界は今、長時間営業、人手不足、食品廃棄ロスなどいろんな面で岐路に立っています。しかし、これまでも難局はありましたがイノベーションで乗り越えてきた歴史があります。令和の時代、コンビニは私たち生活者にどのような商品、サービス、利便性を提供してくれるのでしょうか。楽しみです。(編集委員 田中陽)

◇   ◇

未来面は、日本経済新聞社が読者や企業トップの皆さんと課題を議論し、ともに作っていく紙面です。今回の課題は「令和のコンビニに期待するものは何ですか?」です。皆さんからの投稿を募集します。7月11日(木)正午が締め切りです。優れたアイデアを経営者が選んで、次号7月22日(月)付の未来面や日経電子版の未来面サイトで紹介します。

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